【インタビュー】映画なの? CMなの?新たな映像表現“ブランデッドムービー”の可能性

動画マーケティングに力を入れる企業や団体が「サービス、活動、ブランディング」を広く顧客に伝えるコミュニケーション・ツールとして、ブランデッドムービー(BRANDED MOVIE)を製作するケースが増えている。

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別所哲也&平林勇監督/photo:Ryo Uchida
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  • 『上田家の食卓』
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  • 『上田家の食卓』
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  • 『上田家の食卓』
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動画マーケティングに力を入れる企業や団体が「サービス、活動、ブランディング」を広く顧客に伝えるコミュニケーション・ツールとして、ブランデッドムービー(BRANDED MOVIE)を製作するケースが増えている。

と言っても、発展途上のメディアであることは確かで、「ブランディングを目的としたショートフィルム」という以外、定義もあいまい。一般的なCMのように、単純に商品やサービスを宣伝するのではなく、その形式はストーリー仕立てから、ドキュメンタリータッチまで多種多様だ。同時に、映画や短編作品とは異なり、映像の随所に“ブランド”としてのメッセージが込められている。つまり、映画なの? CMなの? 誰か教えてください!

『上田家の食卓』『上田家の食卓』
そこで、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(SSFF & ASIA)に、独自の基準でブランデッドムービーを審査する公式部門「BRANDED SHORTS」を設立した同映画祭の代表で、俳優の別所哲也、そして「ネスレ ウェルネス アンバサダー」をテーマにした、全5話のオリジナルブランデッドムービー『上田家の食卓』を手がけた平林勇監督に話を聞いた。実は2人とも静岡県島田市出身で、同じ中学、高校を卒業しているのだとか! 「不思議なご縁を感じます」(別所さん)

別所哲也&平林勇監督/photo:Ryo Uchida
――ブランデッドムービーの需要が高まっている理由や背景を、どのように分析していますか?

別所:現在、数多くの企業が、課題解決に向き合っている状況だと思うんですね。具体的には、何かを誰かに届けるという意味で、「この商品はこんなにすごいんだ!」ってスペックを語っても伝わらなくなってしまった。ツールの発達によって、「そもそも、どう伝えたらいいの?」という問題もある。そこで顧客が「自分にとって、親近感がある」「自分には遠い存在だけど、あこがれる」と思えるような、人とサービスを結びつける“ストーリー”が求められているんです。

いまはSNSを中心にしたクチコミの時代。「あれ、知ってる?」「これ、どう思う?」というコミュニケーションの出発点として、ブランデッドムービーがとても有効なんです。もちろん、タブレットやスマートフォンなど、ブランデッドムービーを含めたショートフィルムを視聴するデバイスが普及したことも大きい。映画祭を始めた1999年からの積み重ねで、これは強く感じますね。

『上田家の食卓』『上田家の食卓』
――まだ、生まれて間もないブランデッドムービーですが、その分、さまざまな可能性を秘めていると言えますよね。

別所:その通りだと思います。動画マーケティングという点では、以前はCMの延長だったり、それこそ「続きはウェブで」という世界観でしたが、いまは非常に短いスパンで、多面的になっていて、例えば、企業の理念や哲学を映し出す作品や、逆に商品やサービスの“トリセツ”的なムービーも増えている。これは映画の歴史をふり返って、さまざまな(映画の)スタイルが、いろんな答えを提示してきたように、ブランデッドムービーもまた、いままさにその地平を開拓している段階なんです。

僕はよく「シネマと広告のハイブリッドコンテンツだ」って言うんですけど、本当に「これぞ王道」という答えがまだない。製作される本数が増えているし、トレンドも多様なので、とてもワクワクさせられますね。

ネスレ日本が手がけるWEB映画館「ネスレシアター」での配信がスタートした『上田家の食卓』。個性豊かな上田家の面々が、朝の食卓で「この前こんな事があってさ」のひと言から会話を始め、やがて軽妙なボケ&ツッコミ合戦が繰り広げていく。1話は約5分で、全5話構成。MEGUMI、堀部圭亮、筒井真理子らキャストには、実力派が勢ぞろいした。

『上田家の食卓』『上田家の食卓』
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《text/photo:Ryo Uchida》

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