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【インタビュー】豊原功補「いまやらなきゃ、時間がない」――日本映画の“景色”を変えるための覚悟<前編>

「もっと“嫌われる勇気”を持ってやっていかないといけないなと思ってます」――。豊原功補はそう言って笑みを浮かべる。

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豊原功補『ソワレ』インタビュー前編/photo:Naoki Kurozu
豊原功補『ソワレ』インタビュー前編/photo:Naoki Kurozu
  • 豊原功補『ソワレ』インタビュー前編/photo:Naoki Kurozu
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  • 豊原功補『ソワレ』インタビュー前編/photo:Naoki Kurozu
  • 『ソワレ』 (C)2020ソワレフィルムパートナーズ

苦難の道を選んでも歩みを止めない理由


観客の減少に伴い、かつて隆盛を誇ったミニシアターが次々と閉鎖されていく。映画が巨大なシネコンに集約されるようになり、そこでは初動の数字で「入らない」と判断された映画は容赦なく切られていく。数字の読めないオリジナル脚本の映画は敬遠され、数字の見込める人気原作の映画化、旬の人気俳優ありきのキャスティングの作品が幅を利かせるようになったのはまぎれもない事実。

「そうなるともう、小さな映画はどこで上映されているかという情報すらままならなくなって、そんな映画は『存在しない』ものになってしまうんです。俳優のモチベーションも下がるし、作り手も夢が持てなくなってきている」。

「そういう映画界の一面を目の当たりにしてきて、おこがましいんですが、僕だったり小泉だったりという、世間の耳目を集めるであろう人間が動くことで、何かが変わったらいいなと。なれるのであれば“人柱”でも いいので、何か少しでも変えていけたらという思いです」。

豊原功補『ソワレ』インタビュー前編/photo:Naoki Kurozu
「さっきも言いましたけど、この歳になると、そういうことができる時間って限られてるんですよ。若かったらまた違った方法があったかもしれない。 『あと何年、身体がバリバリ言うこと聞くのか?  脳が立派に働いてくれるのか?』って考えると、いましかない。ネガティブな部分を含めてでもいいから、(自分たちの行動が)何かしら気に留めてもらえたらいいなと。そりゃみんな、家族がいたり、上司や部下がいたら、簡単にはハミ出さないですよ。物事は簡単に変わらない――それは今回、本当に実感してます(苦笑)。でも、僕らの思いの10歩、20歩先、1年か2年先に『あんなこと、できるかも』という可能性を残すことができたらと思っています」。

「昨今、芸能プロダクションと所属俳優の問題だったり、政治やスポーツの世界のいろんな問題の所在が露わになってきてますよね? YouTubeやSNSというツールが一般化されたことで、可視化されるような部分もある。ちょっと乱暴過ぎるきらいはありますけど。そうやって『あの業界も変わったらしいよ』というひとつひとつの『点』が結びついて、やがて大きな変革につながっていくかもしれない。そのひとつの『点』になれればと思います」。

【後編に続く】
映画『ソワレ』Makuakeクラウドファンディングは9月27日(金)まで実施中。
https://www.makuake.com/project/soiree_movie/
《text / photo:Naoki Kurozu》

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