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【インタビュー】「FOLLOWERS」の世界に見る幸せの多様性 犬山紙子×ミチ×よしあき「これは自分たちの物語」

Netflixで独占配信中、蜷川実花が手掛けた「FOLLOWERS」が好調だ。本シリーズの魅力をより探るべく、犬山紙子さん、ミチ&よしあきさんに顔を合わせてもらった。

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ミチ、よしあき、犬山紙子/photo:Madoka Shibazaki
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  • NETFLIXオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」
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Netflixで独占配信中、蜷川実花が手掛けた「FOLLOWERS」が好調だ。中谷美紀ら“大人組”が表現する何もかも手に入れたように見える女性たちの知られざる葛藤、池田エライザやコムアイら“若者組”が何者かになるため、がむしゃらに走る日々を対比で映し出し、そのめくるめく世界観に中毒になる視聴者が続出している。

NETFLIXオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」
NETFLIXオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」
本シリーズの魅力をより探るべく、大人組のリミ(中谷美紀さん)たちのように、社会の第一線で働き、出産・子育てを経験した犬山紙子と、若者組のなつめ(池田エライザさん)同様、SNSをきっかけにブレイクを果たしたミチ、よしあきに顔を合わせてもらった。3人が異口同音に唱えたのは、世代の差を超えて共感を呼んだ「自分の物語」として捉えられる彼女たちの生き方の話だった。

ミチ、よしあき、犬山紙子/photo:Madoka Shibazaki
――全話御覧になった皆さんですが、率直な感想からうかがえますか?

犬山:「FOLLOWERS」は20代のなつめ(池田エライザさん)から50代のエリコ(夏木マリさん)まで、それぞれの世代の女性が美しく、エイジズムから脱却しているのが印象的でした。それに、出演者皆さんの纏う非日常なハイファッションの数々……目のご褒美だったので、観た後、買い物したくなっちゃって(笑)。

ミチよしあき:すごくわかります!

ミチ、よしあき、犬山紙子/photo:Madoka Shibazaki
犬山:ディオールは無理だけど、プチプラでいろいろポチっちゃいました。それに、私のようなアラフォー世代は『セックス・アンド・ザ・シティ』を通っている人も多く、(主人公のキャリーが履いていた)クリスチャン・ルブタンをリミが履いているのが、やっぱり象徴というか。意識されているんだなと。と、なると気になって最後まで一気見してしまう。

犬山紙子/photo:Madoka Shibazaki
ミチ:リミさんの「ルブタンは機能美じゃなくて生き様なの」というセリフ、私すごく好きです。ルブタンを履いてカメラマンとして尖っていたリミさんが、妊娠してどんどん変化していくところもすごくよかったです。

NETFLIXオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」
――よしあきさんは、いかがですか?

よしあき:たまにSNSで僕たち姉弟の関係に対してのアンチコメントなども最近はみるようになって、気にしなくてもいいとは思っていたんですけど、今回この作品を観て、もっと「正解なんてない、ありのままの自分達が正解でいいんだ」と、改めて教わった気がしました。

ミチ、よしあき/photo:Madoka Shibazaki
ミチ:本当にそうだよね。ゆる子さん(金子ノブアキさん)みたいにゲイの方がいたり、ノリくん(ゆうたろうさん)みたいにフワッとしている方もいたり、イサム(中村獅童さん)みたいにバイの方もいたり、登場人物たちのセクシャリティも幅広い。わざわざ説明もしていないから、「様々な形があって当たり前だな」と思いました。

NETFLIXオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」
よしあき:作品の中でも「俺、ゲイだよ」みたいな登場の仕方ではなく、多様なセクシャリティのキャラクターが当たり前に登場しているのが、本当に今っぽいよね。

犬山:当たり前に登場する、大事ですよね。ただ、ゆる子はゲイのリアルな男性というよりは「女性が求めるドラえもん」だなと。あそこまで自分にとって都合の良い相手はファンタジーだなと私は見ました。

――描かれている世界に「驚く」よりも「共感した」という気持ちのほうが強いんですね。

よしあき:すごく共感しました。ドラマだとは思えないリアリティーがあって…僕はずっとなつめちゃん目線で観ていたんです。なつめちゃんが「何を目指しているの?」と聞かれるシーンがありましたけど、実は、僕たちもSNSで話題になりたてのとき、お母さんに同じ言葉を言われて。

ミチ、よしあき、犬山紙子/photo:Madoka Shibazaki
ミチ:そう。「何になりたいの?」って。

よしあき:そのとき、自分は本当に何がやりたいか、決まっていなかったんです。楽しくてキラキラしている世界にいて、本当に「FOLLOWERS」のなつめの物語そのもの、自分も急に有名になって「イエーイ!」という感じだったので。その言葉が、ちゃんとその先を考えるきっかけになったので、すごく懐かしい気持ちになりました。実体験が重なったからか、途中から「え、僕の物語?」みたいに思っていました(笑)。

NETFLIXオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」
ミチ:私とよしあきは姉弟で恋人ではないけど、なつめちゃんとヒラクくん(上杉柊平)の関係には、すごく重なるところがありました。女優として売れ出して浮かれているなつめちゃんに対して、ヒラクくんが注意するところとか、私たちも「調子に乗っている」という気持ちはないんですけど、「お互い、初心を忘れないでいよう」とたまに話したりするので、リアルでした。

ミチ/photo:Madoka Shibazaki
――犬山さんも共感の思いで観ていましたか?

犬山:共感というよりは、放っておけない友人という感覚でした。リミが「女の幸せ」と言っちゃった時には「大事なのは人それぞれの幸せだよ」とつい言いたくなった。でも、「女の幸せとはこう」みたいな価値観を内面化してしまっている女性像は非常にリアルだなと感じます。リミはそう言ったけど、結局様々な生き方をしている女性が描かれていて。女が生きていく中で、仕事をしたい、子どもがほしいほしくない、結婚はどうする、という選択が「自由なんだよ」ということを「FOLLOWERS」は見せてくれたと思っています。幸せには多様性がありますから。反面、男女平等と言い切れない、まだまだ過渡期の苦しさもすごく出ていて、そこに共感しました。

NETFLIXオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」
――現に、犬山さんは結婚し、お子さんもいらして、お仕事も第一線と、リミに近しいところがあるのでは?

犬山:私は、あんなにきらびやかではないですし、あんなに成功していません(笑)。けれど、子どもといたい気持ちと、仕事をしたい気持ちはリミと一緒だし、両立しようとしても体はひとつなので、そこでのせめぎ合いみたいなところはありました。バランスを失って、「仕事辞めちゃおうか、全部」って、リミとまったく同じセリフを言ったこともあるんです。そのあたり、すごく私の物語ともいえて。子どもが小さいうちは突発的な出来事があり、仕事がままならない苦悩は、どのお母さんでも「わかる」となると思います。「リミ、ベビーシッターさん雇おうよ!」「母乳にこだわらないで!」って。また友人モードが顔を出す瞬間もありましたが。

犬山紙子/photo:Madoka Shibazaki
――作品に流れるテーマについても、考えるところはありますか?

犬山:「消費する・されること」がこの作品の中でも、社会的にも、ひとつ大きなテーマなのかなと思いました。リミたちは、ファッションも、インテリアも、最初のほうは男性に対しても、すごく消費しますよね。男性を消費しようとしている時のリミはことごとくうまくいってなかったですし、人をモノ化して消費しちゃダメなんですよね。消費の物語だと思うと、メディアに出る側は共感するところがあるというか…、「消費されてたまるか」っていう気持ち、ありません?

ミチよしあき:はい、あります!

NETFLIXオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」
犬山:もちろん私たちは商品として表に出て、お金ももらっているので、それで消費されることもあります。でも、彼女たちは過度に消費しながら、またされながらも、「私たちの人間の根っこの部分は消費させないし、そこは聖域だよね。自分にとって何が一番大事なんだろうね」というところを彼女らが失敗し、もがき、戦う中で最後に見つける。そういったことを描いた作品だと思いました。

ミチ、よしあき、犬山紙子/photo:Madoka Shibazaki


Netflixで観る

【Netflixオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」(フォロワーズ)
監督:蜷川実花
出演:中谷美紀 池田エライザ 夏木マリ 板谷由夏 コムアイ 中島美嘉 / 浅野忠信 上杉柊平 金子ノブアキ 眞島秀和 / 笠松将 ゆうたろう
配信:Netflixにて全9話世界190ヵ国へ独占配信中
作品ページ:http://netflix.com/followers
#FOLLOWERSNetflix


【PROFILE】
犬山紙子
イラストとエッセイで綴られたブログが話題となり、著書「負け美女」「言ってはいけないクソバイス」を出版。多数の女性から共感を得て現在、TV、ラジオ、雑誌、Webなどで幅広く活動中。

ミチ
フォロワー総数100万人超の今最も注目のファッションアイコン。日本語・北京語を話すバイリンガルモデルとして弟「よしあき」と共に「よしミチ」姉弟の愛称で人気を集める。3月12日に自身初のスタイルブック「Micchimichi -ミチの魅力がみっちみち!-」(kadokawa)を発売する。

よしあき
15歳ながら「友達は一人もいない」という発言とオシャレ過ぎるファッションセンスで一躍話題となり、注目を集める。 2019年12月に自身の歩みを振り返った初のフォトエッセイ「友達ゼロで不登校だった僕が世界一ハッピーな高校生になれたわけ」(kadokawa)を出版。発売2週間で重版決定するなど話題を集めている。


<提供:Netflix>
《text:赤山恭子/photo:Madoka Shibazaki》

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