海外でも高評価「今際の国のアリス」濃厚キャラと残酷な“げぇむ”に引き込まれる

山崎賢人と土屋太鳳がW主演を務める日本発のNetflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」が好評だ。12月10日(木)の配信直後からSNSでも話題を呼び、連日Netflixの「今日のTOP1」の座に着いている。

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Netflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」(C)麻生羽呂・小学館/ROBOT
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  • 「今際の国のアリス」(C) 麻生羽呂・小学館/ROBOT
  • 「今際の国のアリス」(C) 麻生羽呂・小学館/ROBOT
  • 「今際の国のアリス」(C) 麻生羽呂・小学館/ROBOT
  • 「今際の国のアリス」(C) 麻生羽呂・小学館/ROBOT
  • Netflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」村上虹郎 (C)麻生羽呂・小学館/ROBOT
  • Netflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」村上虹郎 (C)麻生羽呂・小学館/ROBOT
  • 「今際の国のアリス」(C) 麻生羽呂・小学館/ROBOT
山崎賢人と土屋太鳳がW主演を務める日本発のNetflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」が好評だ。12月10日(木)の配信直後からSNSでも話題を呼び、連日Netflixの「今日のTOP1」の座に着いている。

山崎さんと土屋さんといえば、大ブレイク前のドラマ「黒の女教師」(2012)からNHK連続テレビ小説「まれ」、映画『orange-オレンジ-』(ともに2015)と共演し、今作で4度目のタッグというお馴染みのペア。さらに全8話の監督を務めたのは『キングダム』で山崎さんと、『図書館戦争 BOOK OF MEMORIES』で土屋さんと組んでいる佐藤信介監督という安心感もある。

数多くの青春映画で爽やかに活躍してきた2人は20代後半となったいま、殺りくが繰り返されるサバイバルゲームに挑んでいる。しかも、それがまた残虐で悪趣味、2人を取り巻くキャラクターたちも濃厚で強烈だ。

「世界レベルの大規模な日本のコンテンツを作る」


山崎さんは出演を決めた理由を、「世界レベルの大規模な日本のコンテンツを作ろうという企画」に惹かれたこと、そして佐藤監督と再び大作に挑めることだとクランクイン前に語っている。今作は「Alice in Borderland」との英題で世界190か国に配信されている。

Netflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」韓国バージョン (C)麻生羽呂・小学館/ROBOT韓国バージョンキーアート
すでに“ビンジウォッチ”(イッキ見)で見終えた海外ファンも多いようで、映画データベース「IMDb」のユーザーレビューでは8.0/10点、「RottenTomatoes」のオーディエンススコアは97%フレッシュ(いずれも12月18日現在)という高評価。クリフハンガーな終幕に「シーズン2がいまから待ちきれない」という人も。容赦のないサバイバルは同じく漫画原作の『GANTZ』や『デスノート』、さらに『バトル・ロワイアル』を彷彿とさせるという声や、世界的大ヒットシリーズの『ソウ』『ハンガー・ゲーム』などを比較に挙げる声もある。

確かに、山崎さん演じるアリスと親友のチョータ(森永悠希)とカルベ(町田啓太)はいきなり、何の説明もなしに無人と化した東京の街に放り込まれる。そこは謎の世界“今際の国”。人っ子ひとりいない渋谷スクランブル交差点は、コロナの時代にディストピア感を伝えるには十分だろう。

「今際の国のアリス」(C) 麻生羽呂・小学館/ROBOT
また、そもそも謎多きサバイバルゲームの名が“げぇむ”。知力と体力、気力を極限まで消耗してクリアしても“こんぐらちゅれいしょん”と祝福され、どこか人の生死さえ茶化すような設定はあざといほど。アリスも言うように、ゲームマスター(ゲームを仕切る人物)はかなりのクセ者だ。

「今際の国のアリス」(C) 麻生羽呂・小学館/ROBOT
そんな“今際の国”への没入感を、これまで『キングダム』『いぬやしき』『アイアムアヒーロー』などの漫画原作の実写化を手がけてきた、佐藤組とも呼べる撮影監督の河津太郎や美術の斎藤岩男をはじめ、音楽、アクション、さらにVFXチームが後押しする。


後半の“ビーチ”では人間ドラマがより加速


佐藤監督とともに脚本に加わっているのが、「ドラゴンクエスト」のシリーズ開発を手がけ、映画『億男』を執筆した渡部辰城と、多面的なキャラクターやストーリー展開で視聴者の心理をも翻弄したドラマ「刑事ゆがみ」や「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」「アライブ がん専門医のカルテ」を手がけた新進気鋭・倉光泰子。特に倉光さんの手腕とともに、キャスティングが利いている。

「今際の国のアリス」(C) 麻生羽呂・小学館/ROBOT
傍目には恵まれた環境にいながら、きちんと生きてこなかったアリスを演じる“カッコ悪い”山崎さん、「チェリまほ」こと「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」の安達に恋する黒沢とは180度異なるカルベ役の町田さん、親友3人組の中で2人に引け目を感じているチョータ役の森永さんの微妙にちぐはぐな日常感がいい。もちろん、土屋さんの際立つ身体能力がクライマーのウサギを演じることで存分に生かされており、説得力は抜群。

「今際の国のアリス」(C) 麻生羽呂・小学館/ROBOT
ほかにも村上虹郎、三吉彩花、桜田通、朝比奈彩、柳俊太郎、渡辺佑太朗、水崎綾女、吉田美月喜、阿部力、金子ノブアキ、青柳翔、仲里依紗らフレッシュな若手から実力派までが揃っているが、幾人か大化けしているサブキャラクターがいる。

Netflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」(C)麻生羽呂・小学館/ROBOT
まずは、ミステリアスな切れ者で“敵に回したくない”男・チシヤがハマり役となっている村上さんと、彼と組むクイナ役の朝比奈さん。とりわけクイナは、水着が原則の「ビーチ」で上着を羽織る女性たちも多い中、ある理由からビキニ姿での激闘を強いられる。それって必要? と思うカットもあるが、陸上やボクシングで鍛えたという9等身モデル・朝比奈さんによるファイトシーンと身体のしなやかさは目を見張るものがある。過去と比べたときのクイナを思えば、その身体こそ “自分”なのかもしれない。

Netflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」村上虹郎 (C)麻生羽呂・小学館/ROBOT
今作で興味深いのは、クイナをはじめ、1人1人の“今際の国” 以前の過去にも向き合っていることだ。“元の世界”に何が何でも帰りたい者もいれば、この“今際の国”こそ自分が居るべき場所、生きる場所だと信じて疑わない者もいる。「ビーチ」の武闘派で最も残虐な2人、桜田さん演じるニラギや柳さん演じるラスボスなどが後者に当たる。2人とも以前の世界では、まるで別人のような佇まいだ。

Netflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」(C)麻生羽呂・小学館/ROBOT
さらに、「ビーチ」の支配者・ボーシヤ(金子さん)に次ぐNO.2で、武闘派を取りまとめるアグニ役の青柳さんのフィジカル&メンタル両面での圧も半端ではない。仲さんについても同様だ。

そんな彼らの行動原理こそ、本作のもう一つの見どころ。人間性を捨てねば生き残れない“今際の国”で、彼らにとって「生きる」とは何なのか。「生きたい」彼らを、ラストの“げぇむ”まで注目してみてほしい。

Netflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」は配信中。
《text:Reiko Uehara》

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