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【レビュー】アカデミー賞コンビが贈る実写で現代に蘇った『ピノキオ』、現実とのリンク

いま、なぜ『ピノキオ』なのか。『シンデレラ』『美女と野獣』『アラジン』といった作品でも時代を反映させてきたディズニー実写映画の最新作に迫った

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『ピノキオ』 (C)  2022 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved
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いま、なぜ『ピノキオ』なのか。

トム・ハンクスと『フォレスト・ガンプ/一期一会』や『ポーラー・エクスプレス』などで組んできたロバート・ゼメキス監督が往年の名作アニメーション映画を蘇らせた実写映画『ピノキオ』が、「Disney+(ディズニープラス)」にて9月8日(木)より待望の配信となる。『シンデレラ』『美女と野獣』『アラジン』といった作品で、これまでも時代を反映させてきたディズニー実写映画の最新作に迫った。


ユニークな寓話が最高のキャストで実写化


1940年に公開され、現在も広く愛されている『ピノキオ』は、いまから140年近くも前、1883年に出版されたイタリアのカルロ・コッローディによる児童文学「ピノッキオの冒険」をディズニーがアニメーション映画化。我が子を亡くしたゼペットが木彫りの人形をピノキオと名付けて可愛がり、願い星に祈ったことで人形が命を得たように動き出す。

「本物の人間の子どもになりたい」ピノキオの“良心”として、また、いわゆる“第4の壁”を破る物語の語り部として、ゼペットの家で暖を取るコオロギのジミニー・クリケットが波乱に満ちたピノキオの冒険を共にする。

善悪の区別さえ知らない純真無垢なピノキオは、悪知恵の働く狐と猫のコンビに邪魔をされ人形劇団に売られたり、怪しい遊園地に連れ去られたり、海では巨大な怪物に飲み込まれたりと試練続きに。選択の過ちを何度も重ねながら、勇敢で、正直で、思いやりある人間であるために必要なことを学んでいくのだ。

今回の実写映画では、アニメ映画に登場したこうした寓話としてのエピソードはほぼ踏襲され、イタリアの美しい街並も登場している。白髪姿でアニメのゼペットそのもののトムに、妖精ブルー・フェアリーに扮したシンシア・エリヴォ、子どもをロバに変えるコーチマン役のルーク・エヴァンズらを除いて、ピノキオ(ベンジャミン・エヴァン・エインズワース)や猫のフィガロ、金魚のクレオ、新キャラクターのカモメのソフィアなどは最新鋭のCGを駆使して生命が吹き込まれた。

とりわけ、ブロードウェイミュージカルで活躍し、映画『ハリエット』でアカデミー賞主演女優賞候補になったシンシアが不朽の名曲「星に願いを(WhenYouWishUponaStar)」を歌い上げる場面は見どころ・聴きどころの1つ。

ファウルフェローこと「正直な」ジョンの巧妙な語り口とシニカルなユーモアは、声を担当するキーガン=マイケル・キーの真骨頂。憎たらしいコーチマンを演じるルークも、『美女と野獣』のガストン役を塗り替えるほどの悪役ぶり。ジョセフ・ゴードン=レヴィットの声はときに気楽に、ときに懸命にピノキオに寄り添うジミニー・クリケットにぴったりだ。


いまだからこそ響く、夢と魔法のファンタジー


ゼペット役のトム・ハンクスがゼメキス監督とコンビを組むのは、アカデミー賞を受賞した『フォレスト・ガンプ/一期一会』(94)、『キャスト・アウェイ』(00)、『ポーラー・エクスプレス』(04)に続いて実に4度目。ゼメキス監督は『シンデレラ』(15)や『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(16/いずれもディズニープラス配信中)のクリス・ワイツと共同で脚本も手掛けている。

ゼメキス監督といえば、お馴染みの『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ(85-90)はもちろん、実写とアニメを融合させた当時としては画期的な『ロジャー・ラビット』(88/ディズニープラス配信中)ほか、『ポーラー・エクスプレス』や『Disney's クリスマス・キャロル』(09/ディズニープラス配信中)ではパフォーマンスキャプチャーを導入するなど、斬新な撮影手法を積極的に取り入れ、創造性豊かな映像表現で奇跡のようなファンタジーを数多く生み出してきた。

さらに近年は、ドキュメンタリーを元にヘイトクライムとPTSDを描いた『マーウェン』(19)、ギレルモ・デル・トロ監督が共同脚本、アルフォンソ・キュアロン監督が製作総指揮に名を連ね、“誘惑”について描いたロナルド・ダール原作『魔女がいっぱい』(20)と、あえて意欲的に現実への指摘を含めた大人のための物語を追求してきたようにも思う。

長い間にわたり支持されている『ピノキオ』もまた、トムをはじめとする名優たちの演技も相まって、「本物の人間になりたい」操り人形と孤独なおじいさんが純粋にお互いを思いやる気持ちで繋がり、勇気によって奇跡を起こす物語がよりドラマティックに、よりダイナミックになって説得力を増すものとなった。

実写版オリジナルキャラクターである人形劇団のサビーナ(ジャキータ・タレ)の存在も際立っている。ジミニー・クリケットはアニメ版で「スターに良心は必要ない」とチラッとこぼしていたが、今作の彼女が自身を奮い立たせて闘うのは、スターになりたいという名声のためでは決してなく、自分の秀でた得意なことを生かして人々を幸福にすることを夢見たからだろう。その勇敢で、正直で、思いやりあふれる姿はピノキオの背中を押していくことになる。

ただでさえ、良心の声は“小さなもの”。誰もが疲弊し、孤独を感じがちないまの時代ならばなおさらだ。近年、『ピノッキオ』(02)の監督・主演ロベルト・ベニーニがジェペット役に扮した『ほんとうのピノッキオ』(19)といった実写作品や、ギレルモ・デル・トロ監督によるストップモーション・アニメ版などが相次いで製作されているのは、そこに理由があるのかもしれない。

また、アニメーション映画との決定的な違いは、いかにも最近のゼメキス監督らしく、ゼペットとピノキオの“願い”の叶い方としてよりリアルに感じられる。

この『ピノキオ』をはじめ、マーベル・スタジオ映画『ソー:ラブ&サンダー』ほか新作映画からオリジナル作品、韓国作品や日本アニメまで、幅広い豪華ラインアップがディズニープラス・デイの9月8日(木)より一気に独占見放題配信となる。9月8日(木)13時~20日(火)15時59分までの期間中は、ウェルカムプライスとして初月の利用料金が199円になるキャンペーンも実施される。


※キャンペーン詳細は公式サイトまで。

『ピノキオ』は9月8日(木)よりディズニープラスにて独占配信開始。


ディズニープラスで『ピノキオ』を視聴する

(C) 2022 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved

<提供:ウォルト・ディズニー・ジャパン>

《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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