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2人の男性がゼロから家族になる…2月公開『二十歳の息子』予告編解禁

子どもたちの自立支援団体で働くゲイの男性が、児童養護施設で育った1人の青年と養子縁組を結ぶ姿を追ったドキュメンタリー『二十歳の息子』が、2月11日(土)より公開決定。その予告編が解禁となった。

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子どもたちの自立支援団体で働くゲイの男性が、児童養護施設で育った20歳の青年と養子縁組を結ぶ姿を追ったドキュメンタリー『二十歳の息子』が、2月11日(土)より公開決定。その予告編が解禁となった。

児童養護施設などの子どもたちの自立支援団体で働く網谷勇気は、様々なマイノリティのための団体を立ち上げ、講演会なども行っていた。ある日、彼は小さなアパートに引っ越し、1人の青年・渉を迎え入れる。

渉は、勇気がこれまで支援してきた子どもたちのうちの1人だったが、あるとき、事件を起こし拘置所に入れられてしまう。身の置き場を失った渉に対し、勇気は養子縁組をすることで、自らが父親となって共に暮らすことを申し出たのだ。

幼少期より児童養護施設に預けられ、両親の顔も知らずに育った渉と、それまで家族をつくることを想定していなかった勇気。照れくささと緊張をにじませながら、2人の新たな共同生活が始まった。

複雑な生い立ちを抱え、多感な年頃である渉との関わり方に勇気が戸惑うなか、生まれて初めて帰るべき家を手に入れた渉は、アルバイト生活を送りながら自身の夢へと動きだしたのだが…。

監督は、ゼロ年代に生きる若者の夢と挫折を描いたデビュー作『ドコニモイケナイ』(12)で第53回日本映画監督協会新人賞を受賞し、2作目の『春を告げる町』(19)では福島県広野町を舞台に震災の復興とは何かを問いかけた島田隆一。

新たに始まった共同生活を1年にわたり記録した島田監督は、そこに生じるぎこちなさや軋轢、そして静かな心の交流を描き出している。被写体を見つめるカメラは親密でありながらも時に残酷なほど冷徹な眼差しを向け、感情の機微を丁寧にすくい上げる。また、極力説明を省くことにより、他者に対する想像力をかき立てる。

それぞれに“普通”の家族や人生を選択してこなかった、あるいはできなかった歳の離れた2人の男性がゼロから新たな関係を作る。「生きなおし」の旅を始めた2人の姿は、人が人とどう繋がりをもつことができるのか、そんな困難な問いをしなやかに捉えている。

この度、解禁された予告編では、「普通に育ってきた人たちはそのままでいいと思うんです」と自身とその周りの人々の環境の違いについて語る渉。「ゲイだって自覚したのは大体14歳くらいの時です。死ぬくらいならカミングアウトしてダメだったら死んでしまおうと思った」と言う勇気。2人の言葉から、彼らが世の中や社会に対して、違和感を感じながらこれまで生きてきたことが分かる。

そして予告編の中盤では、「息子さんが運ばれている、と警察から電話がかかってきた」と勇気が語るシーンも挿入されており、2人の新生活に訪れる波乱を予感させている。

『二十歳の息子』は2月11日(土)よりポレポレ東中野ほか全国にて順次公開。

《シネマカフェ編集部》

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