ダリオ・アルジェント監督10年ぶりの最新作『ダークグラス』より、メイキングもおさめたインタビュー映像が解禁された。
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本作は、『サスぺリア』『フェノミナ』などの名作を生み出してきたダリオ・アルジェント監督最新作。2000年代初頭に脚本を執筆しながらも、製作サイドの事情で中止を余儀なくされた幻の企画を実現させ、原点となるジャッロへと回帰した。
この度解禁されたのは、主人公ディアナ役のイレニア・パストレッリとダリオ・アルジェントの娘アーシア・アルジェントのインタビュー映像。
プロデューサーとしても名を連ねるダリオ・アルジェントの娘、アーシア・アルジェントは、『トラウマ/鮮血の叫び』や『サスペリア・テルザ 最後の魔女』などアルジェント作品にも度々出演してきたが、本作では出演に加えプロデューサーも兼任。
アーシアは、「父がこの脚本を書いたのは『スタンダール・シンドローム』直後でしたがプロデューサーとの問題で製作の話はなしに」と本作がお蔵入りになっていたことを告白。時を経て、本作についてふと思い出したアーシアが、「ダークグラスは?」とアルジェント監督へ問いかけたことをきっかけに、脚本のコピーを1冊持っていた共同脚本家フランコ・フェリーニとアルジェント監督の2人で90年代前半だった舞台設定を手直しした後、配給会社に読んでもらったと、プロジェクト再始動の経緯を語った。
主人公ディアナ役を演じたイレニア・パストレッリは、『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』に出演し話題となった注目のイタリア人女優。アルジェント作品のヒロインに抜擢されたイレニアは、突然目が見えなくなるという人物を演じる上で、「感情を理解することが重要でした」と語る。演じる上で一番難しかったシーンは失明したことを知る病室のシーンだと語り、「感情の面でどう演じるか理解する必要がありました。目を開いたら突然、暗闇の中なのですから」と教えてくれた。
またアーシアは、「ある意味光栄に感じます。父の映画で演じられて。つまり…感情を放つ手助けができて。父の中にある恐怖、言うのもはばかられる父の隠された感情をね」とアルジェント監督の娘として作品に参加できたことへの心境も語っている。
また各界の著名人からのコメントも到着し、漫画家の伊藤潤二は「切れ味鋭い映像美と音楽」と本作のアルジェント作品らしさを賞賛、グラフィックデザイナー大島依提亜は「するりと喉越しの良い物語は、喉元に突きつけられた刃物と等価だ」と、82歳にして完成させた本作への恐怖を語った。
さらに、小説家の吉本ばななや作家の平山夢明のほか、ダリオ・アルジェント監督愛に溢れた寄稿者が名を連ねるパンフレットの発売も決定。極彩色が美しい作品スチル、監督のディレクターズノートなど、10年ぶりの最新作公開にふさわしい、読み応え抜群の内容となっている。
『ダークグラス』は4月7日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサほか全国にて順次公開。