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【ネタバレあり】「ロキ」S2・3話 ロキとメビウスが探偵コンビに!消えた時計キャラを追ってシカゴ万博へ

「ロキ」シーズン2、折り返しとなる第3話では、TVA(時間取締局)の崩壊をくい止めるため、ロキとメビウスが探偵コンビさながらにカギを握る者たちを追って1893年のシカゴ万博へ!

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「ロキ」シーズン2 ・3話 (c) 2023 Marvel
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シーズン2は好評もある一方、いまのところ若干ストーリーがとっ散らかった印象が否めない「ロキ」。折り返しとなる第3話では、TVA(時間取締局)の崩壊をくい止めるため、ロキメビウスが探偵コンビさながらにカギを握る者たちを追って1893年のシカゴ万博へ!

シーズン1に登場したものの姿を消していたアニメの時計型キャラクター、ミス・ミニッツの正体と、元TVAの判事ラヴォーナ・レンスレイヤーと共に行動している理由などが明らかにされた。


分岐時間軸のシカゴ万博に現れた、在り続ける者=征服者カーンの変異体


19世紀末に流行した、軽快なピアノのラグタイム風にアレンジされたマーベル・ファンファーレから幕を開けた第3話のタイトルは「1893」。

TVAで時間軸を1つにまとめていた“時間練り機”が、分岐が続くためにオーバーロード状態となり、システムにも異常が発生。困り果てたO.B.は、これらの装置を造った者の“時間オーラの生体スキャン”、つまり“在り続ける者”のスキャンが必要だと話す。

また、ケイシー(意外と頼りになる!)は、ミス・ミニッツならばシステムに侵入できるのではないかと案を出す。だが、ミス・ミニッツはシーズン1ラストでレンスレイヤーとともに姿を消しており、ロキとメビウスはひとまず彼女のタイムパッドが反応した1868年と1893年のシカゴへと向かう。

緑色の鮮やかなタイと同色のスリーピーススーツ、ハット姿がよく似合っているロキ。すっかり当時の紳士に変身した2人は、まず神聖時間軸の1868年に向かうが、先にミス・ミニッツとレンスレイヤーが貧困街のとある家の窓にTVAの公式ガイドブックを投げ込んだことを知るよしもない。

その家にいたのは、少年時代の発明家ヴィクター・タイムリー。ウロボロスことO.B.が書いたTVAのガイドブックを手引きにして、ヴィクターは自身のアイディアを実現させ、分岐した(ガイドブックを手に入れて運命が変わった)1893年のシカゴ万博にて最初の“時間練り機”を紹介するまでになっていた。

「彼だ」とロキが慄くシーンは、映画『アントマン&ワスプ:クアントマニア』のポストクレジットに入れ込まれた場面。同作のヴィランだったすべての時間の“征服者”カーン、その変異体であるシルヴィに倒された“在り続ける者”に加え、ヴィクター・タイムリーが現れたのだ。

ミス・ミニッツは「あのお方(在り続ける者)の計画」に沿って少年時代のヴィクターにTVA公式ガイドブックを渡した、という。ヴィクターをTVAを統治する後継者とするためらしい。ヴィクターのメモにはO.B.がいま渇望している処理速度倍増機もあった。

しかし、このヴィクターもやはり、というべきか、投資家のサクラを仕込んでいたり、機械仕掛けズボンのクレームをごまかしたりと、あのロキに「ペテン師」と言われるほどの食わせもの。ミス・ミニッツにそそのかされたのだろうか、レンスレイヤーを裏切ろうともしていた。

この第3話は、「ロキ」シリーズの素晴らしいプロダクション・デザインや、『ブラックパンサー』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』などのアート部門で活躍してきたカスラ・ファラハニが脚本に加わり、監督も手がけている。確かに、繰り返し見たくなるほどワクワクする仕掛けが満載となっている。


シカゴ万博が描かれた意味


今回の舞台となったシカゴ万博については、メビウスが「エジソン」「ホワイトシティ」「H・H・ホームズ」といったキーワードをいくつか挙げている。エジソンが実用化した白熱電球や、電気の活用事例が数多く展示された万博で、レンスレイヤーたちが湖の上から眺めたようなイルミネーションは大変画期的だった。

シルヴィがヴィクターを襲った巨大観覧車「フェリス・ホイール」も万博の目玉。「熱気球」ほか、異国情緒溢れる建物やショーなどの“アトラクション”も登場し、万博に遊園地を付設するようになったきっかけもここからだとか。ウォルト・ディズニーの父、エライアスはこの万博の建設現場で働いていたという。

「H・H・ホームズ」とは、万博に合わせて連続殺人に及んでいた“最初のシリアルキラー”とされた人物のこと。メビウスはこうした発想の観点が鋭く、観光をしながらも追跡が得意で、シーズン1ではシルヴィの居所も突き止めていたし、もしかしたら神聖時間軸でも、刑事や捜査官、あるいは探偵だったのかもしれないと思えてきた。もっとも、ヴィクターには“奇術師とその執事”に見えていたようだが。

また、「ホワイトシティ」といわれたのは、主要館が古代ギリシア・ローマ風の白い化粧石膏を施されていたため、とのことだが、ヴィクターが住んでいたバラックときれいに整備された万博会場との対比に注目してほしい。南北戦争後の1865年に米国憲法修正13条で奴隷制廃止が制定されたとはいえ、北部のシカゴ開催でも「ホワイトシティ」は完全に白人主導の万博だった。分岐時間軸だからこそ、ヴィクターが発明品をプレゼンでき、レンスレイヤーのように正装した黒人女性が会場にいることができたのだ。

そして、北欧神話の展示館ではオーディン(よく似ている)とソー、そしてこれまでのMCUには登場していないソーの兄弟バルドルのモニュメントが登場し、ファンが歓喜の声を上げている。神話では、ロキの企みにより非業の死を遂げたとされるバルドル。

MCUでは『007』シリーズのダニエル・クレイグ『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』で「イルミナティ」の1人としてカメオ出演する予定だったが、新型コロナのロックダウンによって実現されなかったことをコンセプトイラストレイターのダレル・ワーナーや「Deadline」の記者らが当時言及していた。

ダレル・ワーナーのInstagramより

そのモニュメントを目にしたロキは、「愚かな一般化だ」と嘆いている。ホームシックとか、仲間はずれで取り残された気分かとメビウスに小馬鹿にされつつも、「バルドルなど誰も知らんだろ」「ソーはもっと小さい」といったロキの精一杯の皮肉は愉快なシーンとなっていた。


気まずい再会、再び


前回はシルヴィと気まずい再会をしたロキ。今度は、メビウスがかつての同僚で飲み友達ながら、前シリーズで殺されかけたレンスレイヤーと気まずい再会を果たす。彼女は彼女で、メビウスが自分とではなく、ロキと組んでいることに納得がいかない様子だ。

しかし、そんなレンスレイヤーもミス・ミニッツに裏切られている。長らく謎に包まれていたミス・ミニッツは、もともとはTVAより以前に“在り続ける者”によってチェスの相手として創られた対話型AIだった。“在り続ける者”はやがてミス・ミニッツに自身でプログラムを書く権限を与えたといい、衝動に従って自分らしくなれたとミス・ミニッツは話している。

多元宇宙間で戦争が起き、TVAができても、ずっと“在り続ける者”の傍にいたのに、ずっと物扱いされてきた、実体を持つことを望んでいたと畳みかけるAIは明らかに暴走している。人々が自由意思を奪われ“剪定”されてきたのに、AIのミス・ミニッツには自由意思が与えられていたとは…。奇しくもハリウッドがまさにいま恐れている問題を連想させる存在ともなっている。

そして、19世紀末のヴィクターはずっと「自分の発想に技術が追いついていない」と繰り返してきたが、TVAに行けば叶えられることは多いはず。ヴィクターはかなりの曲者だということは、念頭に置いていたほうがよさそうだ。シルヴィの「後悔させないで」という言葉が後を引く。

さらに、レンスレイヤーが真実を知ったら「はらわたが煮えくりかえっちゃうよ」というミス・ミニッツの言い方も気になる。

“在り続ける者”=ヴィクター=カーンを演じる俳優ジョナサン・メジャーズの裁判次第では、ロキとシルヴィのように変異体をほかの俳優が演じること(例えば、時を超えて“往復書簡”をやりとりしているO.B.役のキー・ホイ・クァンとか)の可能性もありとは思うのだが、果たして…。

「ロキ」シーズン2は毎週金曜10時~ディズニープラスにて配信中(全6話)。
(米国サマータイム終了に伴い11月10日(金)は午前11時から配信)

参考:国立国会図書館「博覧会 近代技術の展示場」1900年までに開催された博覧会より
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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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