マーベル・スタジオによるヒーロー新時代がここから始まるドラマチック・アクション超大作『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』では、“家族の絆”で結ばれたファンタスティック4に究極の選択が迫る。そこで、これまでのマーベルで描かれてきた観る者の心を震わす葛藤のドラマをふり返った。
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)で活躍してきたヒーローにとって、いつかはやってくる“大きな選択”は決して逃れられないもの。
例えばトニー・スターク/アイアンマンは、最凶最悪の敵・サノスによって全人類の半分が消し去られたとき、平穏な生活と自分の家族か、人類を取り戻すための生死をかけた戦いか、という選択に迫られることとなる。
スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカやナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ、スコット・ラング/アントマンにある作戦を提案され、戦いに身を投じることとなるのだが、トニーは自身が戦うことで家族の幸せを脅かすことになるにも関わらず、“戦う”ことを選択した(『アベンジャーズ/エンドゲーム』)。
自分の幸せよりも人類の未来を救うことを選択したそのトニーの決断には、彼がなぜ長年愛されるヒーローなのかその魅力が詰まっており、ヒーローとして揺るぎない意志を貫き最後まで戦い切った彼の勇姿に世界中が涙を流した。
さらにMCUに登場したピーター・パーカー/スパイダーマンはヒーローとして活躍しながらも、まだ青春真っただ中のミッドタウン高校に通う15歳の学生だった(『スパイダーマン:ホームカミング』)。
学校生活ならではのスクールカーストや、いじめっ子の存在、親友との楽しい時間やなかなか思い通りにならないほろ苦い恋まで、スクールライフを楽しむだけでも時間が足りないほど。にも関わらず、ピーターは放課後、ヒーロー活動に明け暮れる毎日を送っていた。
そんな中、地球外物質から作り出した強力な「ウィング・スーツ」を身に着けたバルチャー/エイドリアン・トゥースという敵がニューヨークを襲う。しかも、その敵はピーターが想いを寄せる同じ学校に通うリズの父親だった…!
ヒーロー活動か、いましか味わえない青春か。その間で葛藤し、失敗し、ときには空回りしながらも一歩ずつ成長していくピーターの等身大の姿には、幅広い世代の観客が勇気を与えられてきた。
ヒーローたちはその選択をしたことで、大切なものを失った。それでも苦難を乗り越えながらも戦い続けるヒーローの姿は人間味に溢れ、仕事か大切な人との時間か、など、日々選択を繰り返しながら生活する私たち観客にも深く共感できるところだ。

最新作の“ファンタスティック4”もまた、ニューヨークのバクスター・ビルに拠点を置き、ときには“家族”、ときにはヒーローチーム“ファンタスティック4”として活躍している。
世界中で愛され、強い絆で結ばれた彼ら“家族”だが、実はリード・リチャーズ/ミスター・ファンタスティックのパートナー、スー・ストーム/インビジブル・ウーマンは妊娠しており間もなく新たな命が誕生しようとしていた。しかしそんなところに、惑星を食い尽くす規格外の敵”宇宙神ギャラクタス”の脅威が地球に迫る…。
地球を守ることができるのは“ファンタスティック4”は<ヒーローか家族か>という大きな葛藤に揺さぶられることとなる。

リードとスーは夫婦、スーとジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチは姉弟、リードとベン・グリム/ザ・シングは兄弟と呼んでも良いほどの親友関係と、“家族”として私生活で培ってきた絆が深いからこそ、全人類か、それとも家族か、どちらを守るべきか、その究極の選択がよりドラマチックに描かれていく。
異なる力と個性を持ち、揺るぎない家族の絆で“最強”を超えた唯一無二のヒーローチーム“ファンタスティック4”は世界を救うことができるのか。ヒーローとして、そして生まれてくる子どもの親として、彼らがどのような選択をするのか、心揺さぶるアツい物語が期待される。
『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は7月25日(金)より全国にて公開。


