9月15日、現在放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の新たなキャストが解禁された。いよいよ最終章に突入する本作だが、未発表のある大物絵師のキャストの予想合戦が繰り広げられている。
横浜流星主演で贈る本作は、“江戸のメディア王”蔦屋重三郎の波乱万丈の生涯を描く、涙と謎に満ちた痛快エンターテインメント。
9月に入り、ドラマの最終版キービジュアルが公開、先日15日には十返舎一九役に井上芳雄、葛飾北斎役にくっきー!、曲亭馬琴役には津田健次郎というキャストが解禁され、物語はいよいよクライマックスに突入したことを思わせる。
しかし、ここにきてある大物絵師のキャストがまだ発表されていない。それは、誰もが一度は目にしたことがある「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」の作者、東洲斎写楽である(以下、写楽)。

番組公式HPのあらすじでは、「命の限りが迫る中、蔦重は決して奪われない壮大なエンターテインメント『写楽』を仕掛けるのだった…」とある通り、写楽が1年を通りて描かれる物語のクライマックスを飾るに欠かせない人物となるのは確実。
写楽は、1794(寛政6)年5月に突如現れ、たった10か月という短い間に140数点の浮世絵を残し、忽然と姿を消した。その正体は謎に包まれており、現在は阿波藩士能楽師、斎藤十郎兵衛という説が有力とされているが、「歌麿=写楽」、「北斎=写楽」、「蔦重=写楽」など様々な説があり、推測の域を出ていない。
そんな謎が残る写楽役のキャストが未発表であることに、SNS上では「写楽誰がやるのか気になりすぎる」「写楽もあっと驚くキャストにして欲しいですね」「写楽のキャストがシークレットなんだね。今後も楽しみです」と今後のキャスト発表に期待する声が上がっている。
一方で「写楽=歌麿説で行く可能性があるんじゃない!?」「写楽蔦重説で来るのかも」「近年の研究に則って写楽=斎藤十郎兵衛(能役者)とするのなら本職の能楽師をキャスティングしたりして」「ひょっとしてべらぼう世界では「東洲斎写楽」はこれまで出てきてる人の別名義説なのか??」など、今後の展開予想も盛り上がりを見せている。
ちなみに現在NHKでは、史上の偉人たちが「スマホを持っていたら?」という設定と、番組全編がスマホ画面を中心に進行する「◯◯のスマホ」シリーズの最新作「写楽のスマホ」が放送中。大河ドラマ「べらぼう」での写楽登場を前に、予習として見るのもいいかもしれない。
【「べらぼう」あらすじ】
18世紀半ば、人口は100万を超え、天下泰平の中、世界有数の大都市へと発展した江戸。蔦重こと蔦屋重三郎(横浜流星)は、江戸郊外の吉原の貧しい庶民の子に生まれ、幼くして両親と生き別れ、引手茶屋の養子となる。血のつながりをこえた人のつながりの中で育まれた蔦重は、貸本屋から身を興して、その後、書籍の編集・出版業をはじめる。
折しも、時の権力者・田沼意次(渡辺 謙)が創り出した自由な空気の中、江戸文化が花開き、平賀源内(安田 顕)など多彩な文人が輩出。蔦重は、朋誠堂喜三二(尾美としのり)などの文化人たちと交流を重ね、「黄表紙本」という挿絵をふんだんにつかった書籍でヒット作を次々と連発。33歳で商業の中心地・日本橋に店を構えることになり、“江戸の出版王”へと成り上がっていく。
蔦重が見いだした才能は、喜多川歌麿(染谷将太)、山東京伝(古川雄大)、葛飾北斎(くっきー!)、曲亭馬琴(津田健次郎)、十返舎一九(井上芳雄)といった若き個性豊かな才能たち。その多くは、のちの巨匠となり日本文化の礎となっていく。
しかし時世は移り変わり、田沼意次は失脚。代わりに台頭した松平定信(井上祐貴)による寛政の改革では、蔦重の自由さと政治風刺は問題になり、財産の半分を没収される処罰を受ける。周囲では江戸追放や死に追いやられるものもあらわれる…。蔦重は、その後も幕府からの執ような弾圧を受け続けるが、反権力を貫き通し、筆の力で戦い続ける。そんな中、蔦重の体を病魔が襲う…。
命の限りが迫る中、蔦重は決して奪われない壮大なエンターテインメント「写楽」を仕掛けるのだった…。
大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は毎週日曜日20時~NHK総合、18時~NHK BS、12時15分~NHK BSP4Kにて放送中。


