「令和イチ泣ける」と話題を呼んだ芥川なおのベストセラー純愛小説を、ドラマ「ちはやふるーめぐりー」も記憶に新しい當真あみを主演に迎え、齋藤潤、杉野遥亮、中条あやみらの共演で実写化した『ストロベリームーン 余命半年の恋』が10月17日(金)より公開される。
「令和イチ泣けるのは本当だった!」いち早く鑑賞した親子ファンが90%超えで「泣いた」
10月17日(金)からの映画公開に向け、10月2日(木)に一般試写会、10月13日(月・祝)には親子試写会を開催。珠玉のヒューマン・ラブストーリーをひと足先に見届けようと、原作ファンはもちろんのこと、物語に初めて触れる「ストロベリームーン」ビギナーまで、数多くの応募の中から当選した幅広い世代の層が駆けつけた。
各回ともに127分間の本編上映が無事終了し退場する際には、大粒の涙を目に浮かべながら会場から出てくる観客が見受けられ、「令和イチ泣けるのは本当だった!」「泣きすぎて逆に疲れた(笑)」と率直な感想も飛び交うほど。

10月13日(月・祝)の親子試写会後に実施したアンケートでは、実に90%を超えるファンから「号泣した」「泣けた」「うるっとした」との声が続出。
生きていく中で、やれることを目一杯やり切ること。萌ちゃんの前向きな姿に本当に感動しました
かつて高校生の頃の青く淡い経験や想いと、娘を持つ親としての気持ちの両方で心を揺さぶられた
親子の視点から見ることができ、うるっとしました
萌と日向の照れながらも楽しげなやりとり、周りの友人達の高校生らしい絡みや応援する姿がとても微笑ましかったです。死へ向かっていきながら明るく楽しんで生きていく姿は本当に強いなと。親の立場としては、萌が亡くなった後の両親はどう過ごしているのかも観てみたいです
と、主人公・萌の明るく健気な生き様や、日向とのキュートな恋模様、友人との固い友情に家族愛など、作品の様々な魅力を絶賛する声で溢れかえっている。
愛する人を思いやり、その幸せを願うーー本作で描かれる“純愛”はティーンから親世代まで、年齢や立場を超えた感動を呼んでいる。生きていくために“大切なこと”をいつのまにか忘れてしまったこの殺伐とした世界を、まさに月のように優しく照らす珠玉のヒューマン・ラブストーリー。ぜひスクリーンで見届けてみてほしい。

余命半年を宣告された主人公・桜井萌と、彼女が初めて恋をしたクラスメイト・佐藤日向の切なくもまっすぐな恋の行方を描く本作は、“恋が叶う”という満月「ストロベリームーン」を見に行くことや、萌が残した想いが大人になった日向のもとに届くという感涙のラブストーリー…だけには留まらない。
『いま、会いにいきます』『余命10年』などを手がけるレジェンド脚本家・岡田惠和と、「美しい彼」シリーズで注目を集める新進気鋭の女性監督・酒井麻衣という世代を超えたタッグ、そして今年SNSで再ブームを巻き起こしている「ORANGE RANGE」の主題歌と、幅広い世代に刺さる深い魅力を持ち合わせている。
フレッシュな最旬俳優と実力派俳優が紡ぐ、まぶしくも切ない初恋
子どものころから病気がちで家の中で過ごすだけの日々を送っていた桜井萌は15 歳の冬、余命半年と医師から宣告される。高校に通うことを決意した萌は、入学式の日にクラスメイトの佐藤日向に突然告白。少しずつ距離を縮める2人は初々しくも、まぶしい恋人同士となっていく。
やがて萌の誕生日、“好きな人と一緒に見ると永遠に結ばれる”という満月「ストロベリームーン」を見に行く夢を叶えるのだが――。
まず注目なのは、この純愛物語に、新世代の豪華若手俳優が集結していることだ。桜井萌を演じるのは、青春を諦めた主人公が競技カルタに出会い、成長していくドラマ「ちはやふるーめぐりー」でGP帯連続ドラマ初主演を飾った當真あみ。本作で長編映画初主演を果たしている。
儚さと強さ、その両方を備えながら、限られた時間のなかでも明るく、精一杯生きようとする萌を熱演、そのエネルギーを透明感あふれる姿で表現する。

突然萌から告白される日向役には、第48回日本アカデミー賞新人俳優賞に輝いた映画『カラオケ行こ!』ほか、「ちはやふる-めぐり-」にも出演した齋藤潤。最初は萌のペースに戸惑いながらも、まっすぐに彼女と向き合っていく純朴で誠実な少年役はぴったりのキャスティングだ。
また、小・中学校に通うことのできなかった萌にとって、たった1人の親友となる高遠麗役には、“若手俳優の登竜門”とされる数々のCMに起用されている池端杏慈。萌が望んだ“かっこよくて可愛い”親友を、ときに清々しいほど闊達に、ときに葛藤を秘めながら凛として演じる。
日向の親友“フーヤン”こと福山凛太郎役には、朝ドラ「ブギウギ」で注目を集め、初主演作『見はらし世代』がカンヌ国際映画祭・監督週間に出品された黒崎煌代、同じく“カワケン”こと川村健二役には、人気ダンスボーカルグループ「原因は自分にある。」のリーダーで、俳優としても活躍目覚ましい吉澤要人。

そして13年後、大人になった日向には杉野遥亮、同じく麗には中条あやみ。2人とも最近は刑事や医師のイメージが色濃かったが、『水上のフライト』(2020)以来の共演で、久しぶりに純愛ラブストーリーに戻ってきた。

さらに、萌の母・桜井美代子役には田中麗奈、父・桜井康介にはユースケ・サンタマリアと、確かな演技力と存在感を持つ実力派が揃った。

ヒューマンドラマの名手と俊英監督が原作からのバトンをつなぐ
原作は、TikTokでの紹介動画がバズり、ティーンを中心に「令和イチ泣ける」と大きな反響を巻き起こした芥川なおの小説「ストロベリームーン」(すばる舎)。
日向目線で綴られていた原作を、映画では萌目線から新たに紡いでいる。その脚本を手がけたのが、『いま、会いにいきます』から『余命10年』、連続テレビ小説「ちゅらさん」、「最後から二番目の恋」シリーズなどまで数々のヒット作を生み出し、“ヒューマンドラマの名手”と称される岡田惠和。
軽妙ながらも核心をとらえる会話劇で織りなす純愛や青春模様、傷を抱えた大人たちのドラマには定評があり、それが幻想的な映像美と人物の感情を丁寧にとらえる感性で知られる酒井監督の演出と結びつくと、見事な化学反応が起きる。

「この作品は恋愛を超えた人間ドラマでもある」と岡田氏も語るような、悲しみや喪失感の先にある、相手を思いやる優しさの連鎖と“生きていく”ことへの普遍のメッセージがスクリーンに昇華されるのだ。

とりわけ印象的なのは、萌を温かく支えてきた母・美代子と父・康介の愛情や、麗との友情の描写だ。
まず、桜井家の日常は、いわゆる“余命モノ”にありがちな悲壮感を不思議なほどに感じさせない。
當真演じる前向きな萌が、軸として家族の中心にいるためだろう。萌の発案で、悲しい顔を見せたらペナルティがつく“悲しい顔ポイント”制が家族の約束に。「学校の机で勉強したい」「給食を食べたい」「友達がほしい」「高校に行きたい」といった萌の願いを美代子と康介は常に尊重し、1つ1つ叶えるように努めてきた。
親友・麗との出会いも、実は両親が“作戦”を立てた。緊張しながら初めての友達を出迎える萌と麗との初対面シーンや、正反対に見えた2人が思い出を積み重ねていく時間はまるで絵本の世界のようにファンタジックでありながら、ビビッドな青春そのもの。

また、萌がいつか眠ることになる墓地を購入する際も、康介は「買っちゃう?」とまるでマイホームを購入するかのような勢いだ。すべてはどこまでも健気に、ちゃんと生き切ろうとする愛娘・萌のため。親として、萌に何ができるのか。愛する人には、どう生きてほしいのか。そんな両親の愛情と葛藤が伝わる場面も本作の重要な見どころ。

ただ、康介がその墓地の抽選に向かった日は、美代子が病院で「心構えをしておいてください」と伝えられた日でもあった。それまでの2人とは打って変わって、萌が望んだ立地のいい墓地を引き当て泣き崩れる康介と、高架下に止めた車内で騒音にかき消される美代子の慟哭は最も胸が締めつけられるシーンの1つとなっている。
令和イチ泣ける純愛を彩る、“平成”の帰還
杉野演じる大人になった日向は小学校教師と家業の醤油工場の職人を両立しながら過ごし、中条演じる麗は婦人警官に。友人として変わらずに過ごしていても、2人の間には何かが“欠けた”ままのぎこちない空気が漂っている。
そんな2人に届く、13年ぶりの萌の思いは2つの夢を追う日向、そして立ち止まっていた麗の背中をも押すことになる。萌の思いに応える日向のひと言は、忘れられない余韻をいつまでも残すはずだ。

そして、この純愛物語のラストを彩るのが、「ORANGE RANGE」の書き下ろし主題歌「トワノヒカリ」。2004年『いま、会いにゆきます』の主題歌として大ヒットし、同作の社会現象化にもひと役買った「花」を彷彿とさせる至極のバラードだ。
同作脚本の岡田氏と20年ぶりのタッグとなった本作では、メンバー全員で映画を鑑賞した上で楽曲を作り上げたといい、壮大なストリングスと重なる歌声は“泣けるレンジ”の復活といっていいだろう。
本作主演の當真も母親とよく聞いていたという「ORANGE RANGE」もまた、世代をつなぐバトンとなっている。
『ストロベリームーン 余命半年の恋』公式サイト

『ストロベリームーン 余命半年の恋』は10月17日(金)より全国にて公開。


