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ベル・エポックのパリが舞台!劇場アニメ『パリに咲くエトワール』が示す、“芸術に生きる”ということ

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『パリに咲くエトワール』©「パリに咲くエトワール」製作委員会
『パリに咲くエトワール』©「パリに咲くエトワール」製作委員会
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1912年のパリ。バレエや絵画、音楽が街の空気のように満ち、夢を追う若者たちにそっと手を差し伸べてくれる、芸術家にとって憧れの都だった。そんな街を舞台に、夢を胸に日本からやって来た二人の少女が出会った-。

ベル・エポックと呼ばれ、今なお語り継がれる当時のパリには、実際に、日本から海を渡り芸術を志した者たちがいた。学び、迷い、表現を模索し自分だけの表現を求める日々。そうした歴史の延長線上に身を置き、夢を追い続けた人々に捧げるオマージュとして、今も夢を抱くすべての人へ贈る物語として、オリジナルアニメーション映画が誕生した。それが『パリに咲くエトワール』だ。

20世紀初頭。日本では明治から大正へと時代が移ろい、新しい価値観が芽吹き始めていた。二人の少女は、異国の風情が漂う港町・横浜で西洋の華やかな文化、バレエと出会う。ひとりは、良妻賢母となることを望まれながら、画家を志すフジコ。もうひとりは、伝統武道の家に生まれた一人娘、千鶴。薙刀の名手として跡取りを期待されながらも、心はバレエへと引き寄せられていた。

数年後、二人はパリにいた。そして、あるトラブルをきっかけに、運命的に巡り会うのだ。共に過ごす中で、フジコは千鶴がバレリーナになる夢を抱いていることを知る。しかし千鶴は、親の期待と夢との間で立ちすくんでいた。そんなとき、フジコは同じアパルトマンに住む作曲家志望の青年ルスランの母が、ロシア出身の元バレリーナだと知る。その出会いをきっかけに千鶴は才能を開花させていく。異文化の中で、ひとつずつ壁を越えながら、二人は確かに前へと進み始める。だがその矢先、フジコの後見人である叔父・若林が突然姿を消し……。

監督は『ONE PIECE FILM RED』の谷口悟朗。キャラクター原案は『魔女の宅急便』『崖の上のポニョ』などで知られる近藤勝也。脚本は『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の吉田玲子、主題歌は緑黄色社会と、現代日本を代表するクリエイターたちが集結した。

声優陣もまた、作品に確かな息吹を与えている。継田フジコを演じるのは2021年のデビュー以来、ドラマや映画、アニメで活躍、「カルピスウォーター」14代目イメージキャラクターとしてもお馴染みの當真あみ。バレリーナに憧れる園井千鶴に、モデル、女優として才能を輝かせる、声優初挑戦の嵐莉菜。二人を応援する作曲家志望の青年ルスランに大衆演劇界のスターにして、映像作品でも大活躍する早乙女太一。ルスランの母でロシア出身の元バレリーナ、オルガ役に実力派女優・門脇麦、お調子者のフジコの叔父・若林役に尾上松也ほか、角田晃広、津田健次郎ら、ジャンルを超えた豪華キャストたちが作品を盛り上げていることにも注目だ。

『パリに咲くエトワール』で描かれる、フジコと千鶴の挑戦は、決して夢物語ではない。時を経た今も、パリで、世界で、そして日本で、彼女たちのように挑戦し続ける者たちの夢が消えることはない。夢を追い求めた経験を持つすべての世代が共感できるこの物語は、場所や時代を超えてきらめき続けることだろう。

夢を迎え入れた街、ベル・エポックのパリ

19世紀末から20世紀初頭、つまり第一次世界大戦までのパリを中心として文化発展が起こった時代は、ベル・エポックと呼ばれている。フランス語で「良き時代」「美しき時代」を意味するこの時期に、産業革命と科学の進歩で都市は一気に近代化。1889年には、エッフェル塔が建造され、1900年には万国博覧会が開催され、芸術・文学・音楽といった文化が爆発的に花開き、街は豊かさを増した。

物語が描かれる1912年は、ベル・エポック末期。2年後に始まる第一次世界大戦前夜でありながら、街はまだ煌めき、作家や画家達が集まるカフェ、人々の社交の場である劇場やキャバレーは活気に満ち、バレエ公演、展覧会が盛んに開催された。『パリに咲くエトワール』は、そんな華やかさの裏にかすかな不安が漂う時代を背景に、日本から来た二人の少女がそれぞれの夢を信じ、支え合いながら、人として、また表現者として成長していく物語だ。

当時のパリには、ピカソマティスデュシャンシャガールら前衛的な才能が台頭。ゴッホモネドガロートレックらから受け継がれた芸術の炎が、次の時代へと手渡される、その狭間。音楽やバレエの世界でも、ラヴェルストラヴィンスキー、動く前衛芸術とも言われたバレエ・リュスなど新たな表現が登場し、優雅さと洗練、そして実験精神が激しくぶつかり合っていた。そんな地に降り立ったフジコや千鶴の高揚感を想像するのは、決して難しくない。憧れてきた世界に、身体ごと包まれる興奮。それは時代が変わろうとも、芸術を愛する者に共通する感覚だ。

この時代に二人がパリへ渡ることができた背景にもリアリティがある。当時のパリは、「日本趣味(ジャポニズム)」に沸いていた。新しさを求めていた西洋の人々が、日本の美術に、まったく異なる価値観と未来の可能性を見出していたのだ。

「ジャポニズム」ブームのキーパーソンといえば、日本人画商の林忠正。1880年代からパリで浮世絵を本格的に扱いゴッホ、モネ、ドガ、ロートレックら印象派・ポスト印象派の画家たちに、日本美術を広めた重要人物だ。浮世絵をサロン、画商、美術館、画家たちのネットワークへと流通させた、まさに「日本美術の窓口」。フジコの叔父・若林忠のキャラクター設定は、名前や職業からも、この林忠正を想起させる。アート好きであれば、思わずにやりとしてしまう仕掛けだろう。

本編には、ジャポニズムに強い影響を受けた、ゴッホの「梅の木の開花(広重に倣って)」がさりげなく登場する。当時、すでに故人となったゴッホの評価が急上昇していたことを考えると、ベル・エポックを象徴するユニークなシーンだ。ほかにも本編には、数々の芸術作品がちりばめられている。いくつ見つけられるかもまた、アートファンにとっての大きな楽しみとなるはずだ。

フジコと千鶴、そして二人の夢を照らす人々 ―出会いと影響が重なり合う

本作には、異なる歴史を背負い、異なる文化の中で育ってきた人々が登場する。その出会いと影響が重なり合うことで、物語は前へと進んでいくのだ。彼らがどんなハーモニーを奏でていくのか。それも、本作の大きな見どころだ。

フジコは優秀な兄のいる家で育った末っ子。家族からは良縁に恵まれ、良い嫁になることを望まれてきた。しかし彼女には、誰にも譲れない想いがある。それは絵を描くこと。パリで仕事を始めるという母の弟・若林を後見として、渡仏。自由を謳歌する日々だったが、やがて叔父の失踪により生活は一変する。それでもフジコはエネルギッシュな性格で周囲を巻き込みながら、なんとか道を切り開こうとする。前向きで、物怖じせず、未知のものにも躊躇なく飛び込んでいく。そんな開拓者精神こそが、この物語を前へと動かす原動力でもある。「私、やりたい事があるって素敵だと思うの」。その言葉は、彼女の信条であり、行動のすべてにつながっている。前例のない道を選び、未知の世界へと踏み出すフジコの姿は、挑戦したい気持ちを抱えつつも一歩を踏み出せない人々の背中を押してくれるはずだ。

≪フジコ≫明るく前向きで、困っている人を放っておけない性格。 夢は画家になること。

千鶴こそが、実際に背中を押された一人だ。室町から続く日本の伝統的武道・薙刀の家元の跡取りでありながら、バレエに一目惚れ。人前で肌を出して足を上げる=はしたない裸踊りだと嘆く親に打ち明けられずにいた夢を、フジコとの再会をきっかけに、少しずつ形にしていく。「踊っていると幸せなの」とフジコに打ち明けた瞬間から、彼女の運命は静かに動き出す。最初は戸惑いながらも、フジコの熱量に背中を押され、千鶴は自分の想いと向き合っていく。やがて元バレエダンサーと出会い、踊りたいという気持ちが一過性の憧れではないことを確信していくのだ。一人では弱気になってしまっても、仲間がいることで人は強くなれる。千鶴は、そんな普遍的なドラマを体現する存在だ。

≪千鶴≫古武術としての薙刀は強いが、自分の意思を出す事が苦手。子供のころに見たバレエに魅せられている。

千鶴のレッスンを担当するオルガは、ロシアから亡命してきた元バレエダンサー。千鶴の才能を一目で見抜き、厳しくも的確に指導していく。オペラ座で踊りたいという千鶴の夢に、自らの過去を重ねながら、芸術を愛する者を最後まで信じ抜く。無愛想ながらも、千鶴を成長へと導いていく姿には、強く深い母性が宿っている。

オルガの息子で、パリ音楽院に通う作曲家志望のルスランは、幼い頃に母とともにパリへ移住。フジコと同じアパルトマンに暮らし、彼女の強引さに振り回されながらも、結果的に二人の大きな支えとなっていく。千鶴に母を紹介し、薙刀を習うなど、好奇心には抗えない芸術家肌の誠実な青年だ。

≪ルスラン≫作曲家志望の青年。パリ音楽院に通っている。

“芸術に生きる”とはどういうことか

TVもネットもない時代、アーティストたちの渇望はどれほどだっただろう。自由に海外に行き、自宅で世界中の最新情報や流行を手に入れられる私たちには、想像もできない。しかし、その渇望こそが、夢と憧れを膨らませる原動力だったはずだ。

フジコと千鶴は、女性が芸術を志すには不自由な時代の日本に生まれた。女性は嫁ぎ、家を守り、良妻賢母となるべき存在。そんな常識の中で、二人は夢に出会った。20世紀初頭といえば、日本では文明開化を経て、急速に近代化が進んでいた時代。西洋の文化や技術が積極的に取り入れられていたことで、彼女たちはバレエという新しい美と運命的な出会いを果たしたのだ。

新しい美を知った二人は、憧れを募らせ、それぞれの事情でパリへと辿り着く。するとそこはもはや憧れの世界ではなく、現実となる。現実世界には、古い因習、偏見や差別、経済的困難といった残酷さも存在する。それらをどう乗り越えるかも、物語の見所だ。

フジコが画家として自分だけの表現を目指す一方、千鶴はバレリーナとして、オペラ座・ガルニエの舞台を目指す。東洋人が舞台に立つことへの違和感や偏見は、当時のパリに確かに存在していたはずだ。だが芸術の世界において、“異なること”は必ずしも不利に働くものではない。むしろ新鮮な刺激として歓迎され、時に時代を切り拓く力ともなる。実際に欧州で評価された画家の藤田嗣治や舞踏家の石井漠らの活躍、そして浮世絵が西洋の芸術家たちに与えた影響を思えば、それは決して絵空事ではない。本作もまた、そんな歴史的文脈の上に立って二人の姿を描いているのだろう。

フジコがバレリーナを見つめる眼差しは印象的だ。彼女の目には、踊る身体がまるで羽を生やしたかのように映る。その視線には、憧れと同時に芸術への畏敬が宿る。そんなフジコの気持ちを反映するかのように、パリ・オペラ座の描写やバレエシーンはただただ圧巻だ。音楽の高揚感、オペラ座の外観や内装の緻密な描写も臨場感に満ちている。舞台とは、表に立つ者だけのものではなく、夢を託す多くの人々によって支えられているという事実を、本作は映像として雄弁に語るのだ。

困難に直面しても、工夫と発想で道を切り拓くフジコの姿には、確かなクリエイティビティが宿る。芸術とは、完成された美だけでなく、挫折や葛藤、他者への献身、そして残酷さをも内包するものだ。本作は、芸術のひとつの本質を、静かで力強いまなざしで写し出す。『パリに咲くエトワール』は、アートの華やかさだけでなく、夢を追う心の輝きまでも、静かに、優しく読者の胸に届けてくれる作品なのだ。


『パリに咲くエトワール』公式サイト


「勇気を貰えた」「救われた」満足度93.3%の高評価!『パリに咲くエトワール』試写会で共感の声続々

公開に先駆け、シネマカフェでは2月24日、都内で本作の試写会を開催。終幕後にアンケートを実施したところ、「とても満足した」「満足した」が93.3%を記録した。異国の地で夢を追い続けるフジコと千鶴の姿は、なぜ観客の心を打ったのか。高評価の理由が、終演後に聞こえてきた感想から見えてきた。

「バレエという華やかな世界を舞台にしながらも、スポットライトの当たらない努力や挫折、周囲との関係性にしっかり焦点を当てている点が印象的です。主人公が理想と現実の狭間で揺れ動きながら、自分なりの“立ち方”を見つけていく姿には胸を打たれました」「外国へ行く暮らす事がとても難しい時代に、好きな事に猛進していく少女の姿がとても逞しく勇気を貰えました」「直向きに頑張り続ける2人の少女に救われた気持ちになりました。多くの日本人が彼女たちのように自信を持てるようになったらどれだけいいかと思いました!素敵なバレエ、煌めく絵画をありがとうございました」など、二人が懸命に努力する姿に共感する声が多く聞かれた。

舞台となった20世紀初頭のパリの社会背景を描きながら、困難な時代に自らの意志で道を切り拓こうとする若き女性たちの生き様を丁寧に映し出した点も、いまを生きる観客の心に響いたようだ。

「1900年代の初期は、人種差別や戦争や女性蔑視があってまだまだ女性に対して厳しい時代だった頃だが、若き女子たちが自分の意志を持って活躍する作品で、上映後胸が熱くなる作品でした」「私も夢を追いかけています。そんなときこの映画に出会えて勇気をもらいました。挫折しそうになったときは、またこの映画を観ます」

さらに、美しい街並みや芸術描写も高く評価されている。「昔の世界名作劇場のような懐かしさと、いまの時代とどこかリンクする物語、夢に向かう2人の少女の葛藤や成長、何より20世紀初頭のパリの風景、美術が描かれてるところに感動した」「パリの美しい景色もオペラ座の風景も素敵だったのですが、何よりフジコと千鶴の夢に真っ直ぐな姿がいちばん印象的でした!あと犬も可愛かったです」

また、92%が「ほかの人におすすめしたい」と回答したところにも注目。夢に挑むすべての人の背中を押す作品であることがうかがえる。

「夢を持つ人、何かに本気で挑戦したことがある人ほど共感できる物語。観終わったあと、自分ももう一度前を向いてみようと思える、静かだけれど力強い作品でした」「主人公は十代の少女だが大人の鑑賞にも十分耐えうる作品で、特に創作や技芸を志す人間にはたいへん心に響くと思う」「自分の夢を追うべきか現実を取るべきか悩んでいる時こそ見るべき映画」「公開日がInternational Women's Dayに近いので、かつてこんなに格好いい女性がきっといたんだろうなと思うと多く人にも見て欲しいと思います!」

魅力的に感じたキャラクターについて訪ねたところ、フジコ(40%)、千鶴(29.3%)、オルガ(13.3%)と女性キャラクターが上位を占めた。

フジコには「自分以上に人に無限の愛を持っているフジコが眩しすぎた!」「前向きなとこ、明るさ、一生懸命さが一番伝わってきた」「人の事を思う気持ちがある」「フジコの底なしの明るさは、ある意味物語の鍵として機能していると感じました」と、物語を照らす存在としての魅力を評価する声が。千鶴には「真摯に努力する姿が素敵でした」「千鶴の芯の強さに共感した」「異国で夢に突き進む姿が素敵」「自分の夢に向かって立ち向かう真摯な姿が刺さった!」と、そのひたむきさに心を動かされたという感想が寄せられた。オルガについても、「彼女みたいな人になりたいなと思いました」「厳しくも温かく素晴らしい大人」と、理想の大人像として支持を集めている。

夢を追うことの尊さ、困難のなかでも前を向く強さを教えてくれる本作は、多くの観客の心に、静かだが確かに、暖かな火を灯す。劇場を後にしたその先で、もう一度自分の夢と向き合いたくなる、そんな一作だ。

『パリに咲くエトワール』は3月13日(金)より全国にて公開。


『パリに咲くエトワール』公式サイト

(C) 「パリに咲くエトワール」製作委員会

《牧口じゅん》

映画、だけではありません。 牧口じゅん

通信社勤務、映画祭事務局スタッフを経て、映画ライターに。映画専門サイト、女性誌男性誌などでコラムやインタビュー記事を執筆。旅、グルメなどカルチャー系取材多数。ドッグマッサージセラピストの資格を持ち、動物をこよなく愛する。趣味はクラシック音楽鑑賞。

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