現在公開中のアニメーション映画『キング・オブ・キングス』より、井上芳雄演じるイエス・キリストの慈愛に満ちた本編映像が公開された。
本作は、「クリスマス・キャロル」のチャールズ・ディケンズが、子どもたちのために執筆し、没後64年を経た1934年まで出版が禁じられていた幻の作品「The Life of Our Lord」(私たちの主の生涯)にインスピレーションを得て製作されたアニメーション映画。
キリストの物語を通して、信じることの大切さに気づくアドベンチャーファンタジー作品だ。

今回公開された映像では、井上演じるイエス・キリストが起こす数々の奇跡が、まるで走馬灯のように紡がれていく。やわらかな歌唱に包まれながら、井上の穏やかで慈愛に満ちたセリフが重なる、ヒーリング映像のようなワンシーンとなっている。
監督のチャン・ソンホは、実写映画のVFXのエキスパートとして映像製作に関わってきたが、アニメーションは初めての試みだったため、ガイドとしてモーションキャプチャを採用。小道具や照明、俳優や撮影用カメラまで設置し、実際の撮影現場を移したかのようなバーチャルスタジオシステムを開発。このシステムにより、キャラクターの動きだけでなく、実写映画のように映像を制作する全過程を事前に再現。

チャン・ソンホ監督は「アニメーションのキャラクターたちは、監督が望むだけ試行錯誤を許容してくれるので気が楽でした」とメリットを語り、「実写映画では、演出の半分はキャスティングで決まると言われています。しかし、アニメーションでは目線の動かし方や身振り手振りなど、キャラクターの動きを監督が付けるため、そこが最も苦労しました」と大変さにも言及。

また、「子供であるウォルターの視線を意識して、カメラの目線を維持しました。イエスの生涯を追うように、ときに彼の足元を追いかけるショットがあるのです」とカメラワークのポイントを明かし、「映画全体の明るさの調整が一番難しかったです。子供向けの作品は、通常の作品より明るくなければならないという意見があったりします。しかし本作では、大人も家族みんなで楽しめる作品にしたかったんです。だから明るすぎないように気をつけましたが、同時に暗くなりすぎないように、細心の注意を払わなければなりませんでした」と誰もが楽しめる仕掛けがあると言う。

『キング・オブ・キングス』は全国にて公開中。




