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「私の作風とは正反対。だが、この物語には普遍性がある」『ヴィットリア 抱きしめて』 巨匠ナンニ・モレッティの動画コメント到着

ヴェネチア国際映画祭他、世界各地の映画祭を席巻した感動の実話『ヴィットリア 抱きしめて』のプロデューサーを務めたイタリア映画界の巨匠、ナンニ・モレッティの動画コメントが到着した。

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『ヴィットリア 抱きしめて』©2024 Zoe Films, Sacher Film, Scarabeo Entertainment, Ladoc
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ヴェネチア国際映画祭他、世界各地の映画祭を席巻した感動の実話『ヴィットリア 抱きしめて』のプロデューサーを務めたイタリア映画界の巨匠、ナンニ・モレッティの動画コメントが到着した。

本作は、イタリア・ナポリを舞台に養子縁組に挑む一家を描いた実話で、第81回ヴェネチア国際映画祭にて最優秀イタリア映画賞(アルカ・シネマ・ジョヴァーニ部門)およびFEDIC アワード最優秀作品賞をダブル受賞し、世界各地の映画祭を席巻した。

『ヴィットリア 抱きしめて』©2024 Zoe Films, Sacher Film, Scarabeo Entertainment, Ladoc

この度解禁されたのは、ナンニ・モレッティの動画コメント。カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作『息子の部屋』などで知られ、世界三大映画祭の常連、イタリア映画界を代表する巨匠ナンニ・モレッティ。監督・脚本・主演を自らこなし、社会風刺や政治的なテーマを鋭く描く知性派として知られるモレッティは、本作をプロデュースした理由を「常に自分の映画からかけ離れた作品を探してきました。本作は私のスタイルと大きく異なりますが、小さな物語でありながら、世界中の観客の心に訴えかける普遍性がある」と熱く語っている。

監督を務めたドキュメンタリー作家のアレッサンドロ・カッシゴリと、ジャーナリストのケイシー・カウフマンのコンビは、前作の『カリフォルニエ』で、ナンニ・モレッティ主催の新進監督コンペティション「Bimbi belli」で最優秀作品賞を受賞した。いわばモレッティの秘蔵っ子とも言える異種監督の2人は、ハンディカメラを多用し、少人数のクルーで迅速に撮影する手法をとる。

『ヴィットリア 抱きしめて』©2024 Zoe Films, Sacher Film, Scarabeo Entertainment, Ladoc

また、ナポリに暮らす一家が新しい家族を国際養子縁組で迎え入れた実話から誕生した本作で、主要キャストを本人たちが演じているという驚きの試みについても言及。「自分自身をカメラの前で演じることは非常に難しいが、主演のマリレーナとリーノは素晴らしく、人間性が豊かで真実味がある」と、監督の演出力とキャストの幸運な才能を評価している。

『ヴィットリア 抱きしめて』©2024 Zoe Films, Sacher Film, Scarabeo Entertainment, Ladoc

モレッティ自身、自分の作品でプロではない俳優を起用することがあり、大学教授の父親を毎作品に無理やり出演させていた、と動画内でも語っている。とはいえその出演基準は極めて厳しいもの。演技経験のない本人がカメラの前で演じることがいかに困難かを知り尽くしている彼が、「的確な表現ができている」と太鼓判を押す。

『ヴィットリア 抱きしめて』©2024 Zoe Films, Sacher Film, Scarabeo Entertainment, Ladoc

本作の魅力について、ラジオ DJ・翻訳家の野村雅夫氏は、イタリア映画の伝統である「ネオレアリズモ(非職業俳優を巧みに演出する手法)」が今も息づいていることを指摘。野村氏は「特に感情表現も仕草も豊かな南部の人々が達者な演技をしてみせることはこの作品が証明している」とし、「スターはひとりも出てこないけれど、生き方について学び考えるきっかけを与えられ、イタリア映画の底力を見た」と評価。

『ヴィットリア 抱きしめて』©2024 Zoe Films, Sacher Film, Scarabeo Entertainment, Ladoc

また、イタリアと日本の相似性(南北に長い国土や少子高齢化、伝統的家族観、海に囲まれているところなど)を踏まえ、遠い異国の養子縁組をめぐる葛藤が、日本との比較も含めてとても興味深いところとし、養子が家族や社会にどう馴染めるかという、「受け入れてから」の映画が先行作品に多い中で、今作は逆に「受け入れるまで」、むしろ「受け入れられるかどうか」という部分に着目し、ある種のサスペンスとして成立させたところが、非常にユニークだと解説している。

『ヴィットリア 抱きしめて』は4月10日(金)より新宿武蔵野館、HTC渋谷ほか全国にて順次公開。


《シネマカフェ編集部》

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