『火の女神ジョンイ』(2013年)で、イ・ガンチョンの息子イ・ユクトを演じたパク・コニョン。ユクトは若くして沙器匠となった実力者で、父のもとで陶芸一筋の人生を歩んできた人物だ。ジョンとは陶工として競い合う一方、シム・ファリョンに心を奪われるなど、仕事と恋の間で揺れる姿も描かれた。
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そんなユクトを演じたパク・コニョンは、『火の女神ジョンイ』から10年以上が過ぎた現在も、俳優として精力的に活動を続けている。
もともとパク・コニョンは、テレビドラマだけでなくミュージカル界でも高い評価を得てきた俳優だ。歌唱力と舞台上での存在感を武器に、映像と舞台を行き来するキャリアを築いてきた。
『火の女神ジョンイ』以降もドラマへの出演は続き、2016年には『ワーキングママ育児パパ』(2016年)で主演。ホン・ウニと夫婦役を演じ、育児休暇を取って子育てに奮闘する父親という、『火の女神ジョンイ』のユクトとはまったく異なる現代的な役柄に挑戦した。
一方、その後の活動でより大きな比重を占めていったのが舞台だ。
パク・コニョンは長年にわたりミュージカル俳優としても活動してきたが、近年もその勢いは衰えていない。2024年から2025年にかけてミュージカル『シカゴ』で敏腕弁護士ビリー・フリン役を務め、各地の公演に出演。2025年には『ブロードウェイ42番街』でジュリアン・マーシュ役を演じ、ソウル公演だけでなく地方公演にも参加した。
さらに演劇にも活動の幅を広げている。2025年には『ランデブー』『トラップ』、2026年には人気演劇『ART』に出演。2026年6月からは演劇『ダンフォースが正しかった』への出演も予定されている。

つまり現在のパク・コニョンは、テレビで頻繁に姿を見る俳優というより、舞台を中心に着実なキャリアを積み重ねる俳優になっている。
『火の女神ジョンイ』(2013年)でイ・ユクトを演じた頃も、端正なルックスと落ち着いた演技が印象的だったが、もともと舞台で鍛えられた俳優だけに、年齢を重ねるにつれてその強みはいっそう際立つようになった。
派手な話題で注目を集めるタイプではない。それでもミュージカル、演劇、ドラマと幅広いジャンルを行き来しながら、長く第一線に立ち続けている。
『火の女神ジョンイ』で陶芸に人生を懸けたユクトを演じたパク・コニョンは今、自らの原点でもある舞台に立ち続け、観客と直接向き合う俳優として円熟味を増している。
文=森下 薫
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