シンプルで力強く、思わずクスリと微笑んでしまうような画風と、強烈な笑いと優しさ、そして人生の哀しさを織り交ぜた叙情的な物語で唯一無二の世界を構築する漫画家・西原理恵子。彼女が初めて手がけた絵本「いけちゃんとぼく」がこのたび実写映画化された。これを記念し、原作絵本の大ファンである小説家の方々にその魅力を語ってもらう特別インタビュー企画を3回にわたりお届け! 第1回目に登場するのは「博士の愛した数式」、「ミーナの行進」など、その美しく繊細に紡がれる物語が多くの読者を魅了する小川洋子さん。
懐かしくて、美しくて、儚くて、時に残酷で…。誰もが体験するのに、誰もが大人になるにつれて忘れていってしまう子供時代の様々な思い。西原理恵子の絵本を原作に、そんな少年時代の瑞々しい瞬間を切り取った珠玉の物語『いけちゃんとぼく』がまもなく公開を迎える。いつの頃からか、主人公の少年・ヨシオのそばにいて、彼にだけ見ることができる“いけちゃん”。色も大きさも変幻自在、ヨシオと一緒に笑い、怒り、そして、優しく彼の成長を見守るこの不思議ないけちゃんの声を表現力豊かに演じたのは、蒼井優。映画の公開を前に、蒼井さんのロングインタビューをお届け! いけちゃんに込めた強い思いと深い愛の裏にあるものは——?
いま、世界で最も注目を集める映画監督のひとり、トラン・アン・ユンの最新作『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』がついに公開を迎えた。この俊英ベトナム系フランス人監督は、物語の中心に“痛み”と“狂気”をまとった3人の男たちを据えたが、木村拓哉、イ・ビョンホンという日韓のスターと共に、アメリカから監督の招集に応じたのはジョシュ・ハートネット。ハリウッドの大作に背を向け、己の道を突き進む姿は自らが演じた探偵・クラインそのもの。何が彼を突き動かすのか? その柔和な笑顔の奥に迫った。
理想の父親、夫、上司——。アンケートを取れば、おそらく、役所広司は俳優陣の中でいずれの項目でも上位にランキングされるであろう。そんな彼が、自らの初監督作品『ガマの油』で演じたのは、家庭人としても社会人としても、理想という言葉からは少しずれた、いや、むしろ“はちゃめちゃ”と形容するのがぴったりの男・拓郎。そして、彼の息子・拓也役として役所監督が「こんな息子がいたら」という思いでキャスティングしたのが、人気絶頂の瑛太である。監督と俳優、父と息子、そして俳優同士としての2人の関係は——? 映画の公開を前に話を聞いた。
アパートの壁越しに聞こえてくる、ありふれた「音」。この目には見えない日常を軸に、2人の男女と周囲の人々の人生模様を描いた、大人のラブストーリー『おと・な・り』が現在公開されている。本作を監督したのが、『ニライカナイからの手紙』、『虹の女神 Rainbow Song』を始め、若者たちの揺れ動く感情を繊細に、瑞々しいままに切り取ってきた、熊澤尚人。“30歳”という節目を迎えた主人公たちに込めた思い、そして“音”への思いを聞いた。