日本が南北に分断された、もう一つの戦後の世界。青森の少年・ヒロキとタクヤは、ユニオン占領下の 北海道にそびえる謎の巨大な「塔」まで飛ぼうと、自力で小型飛行機“ヴェラシーラ”を組み立てていた。 二人は憧れの少女・サユリとある約束をするが、中学三年の夏、サユリは突然転校してしまう。 三年後、ヒロキはサユリがあの夏からずっと原因不明の病により眠り続けたままなのだということを知 る。サユリを永遠の眠りから救おうと決意し、タクヤに協力を求めるヒロキだったが──。