仕事にも家庭にも行き詰まりを感じているジャンー=クロード(パトリック・シェネ)。50代を迎えようとする今も父との関係は気まずく、別れた妻との間にできた一人息子との会話もぎこちない。一方、結婚を目前にして幸せなはずなのにどこか満たされないフランソワーズ(アンヌ・コンシニ)。小説の執筆に追われる婚約者のティエリー(リオネル・アベランスキ)に対して寂しい気持ちを伝えることができない日々。そんなジャン=クロードとフランソワーズがタンゴのレッスンでペアを組むことに。そこからふたつの人生が少しずつ交差し始める。フランスの新たな才能・ステファヌ・ブリゼ監督の長編第2作
ステファヌ・ブリゼ
先日、コラムでも紹介した『愛されるために、ここにいる』に続いて、良質なフランス映画に出会いました。『あるいは裏切りという名の犬』。名前からしてただモノではない感じでしょう? こちらは、クライムサスペンス。リュック・ベッソンが失速した後、フランスではこのジャンルにいまひとつ勢いがなく、ハリウッド映画のまがいもののような感じの作品ばかりが目立ったけれど、これはいい! 凄くかっこいい! パリ市警を舞台に、善悪の境界線上で生きる2人の男を中心とした愛と裏切りのドラマを、フランスらしい抑えたリズムで追っていくのです。
経験者ならご存知でしょうが、ダンスというものは、優雅な見た目と違い、かなりハードなものです。私も元バレリーナ(信じるも信じないもご自由に…)。そのことを重々承知しております。そこで、今回の「おじさんアクション」の題目はダンス。しかも、熟年ムードたっぷり漂うタンゴでございます。