2006年、ブエノスアイレスの最も古いレコーディングスタジオで、1940年代から50年代に活躍し、 アルゼンチンタンゴの黄金時代を築いたスターたちが再会を果たした。彼らはアルバム「CAFE DE LOS MAESTROS」に収録する名曲を歌うためにこの場所にやって来たのだ。いまなお現役で輝き続ける、まさに国宝級とも言えるマエストロたち。時を重ね人生の深みを増した歌声が響くなか、彼らは激動の歴史とともにアルゼンチンに脈々と生き続けてきた、タンゴの魅力と自らの思い出を語り始める――。
ミゲル・コアン