皆倉信和、根っからの車好きの36歳。高校卒業後、運送関係の仕事を中心に転々とし、現在はセメント輸送運転手として働いている。だが、月552時間にも及ぶ過酷労働のせいで、家に帰れない日々も続き、彼は心身ともに疲れ果てていた。さらに、不景気の煽りを受け、賃金も会社から一方的に下げられた。生活に限界を感じた皆倉さんは、藁にもすがる思いで、ユニオン(労働組合)の扉を叩く。しかし、彼を待っていたのは、会社ぐるみのユニオン脱退工作だった。皆倉さんの生き残るための闘いが始まった――。不当な労働環境に置かれた主人公が、労働組合の力を借りて、より良い仕事を手に入れていく過程を描いたドキュメンタリー。
土屋トカチ