多くの人に多大なる影響を与えたアメリカを代表するシンガー・ソングライター・ボブディラン。イギリスツアーの数日間、そこで繰り広げられる交友関係や、「ジ・アニマルズ」を抜けたばかりのアラン・プライス、マスコミに対して交わされる赤裸々な会話、そしてマネージャー・アルバート・グロスマンによるギャラ交渉の場面など普段見えない部分まで映し出している。ツアーを終えたあとも、音楽の方向性をフォークからロックへと転向したこの年は、彼自身も大きく変化しイギリスのロック・グループにも影響を与えるなど音楽以上の何かを捉えているドキュメンタリー映画と仕上がっている。
D・A・ペネベーカー