三流大学に通い、中途半端な大学生活を送る大学生・ヒデ(成宮寛貴)は、強気な年上の女・額子(内田有紀)の体にのめり込む毎日。だがある日突然、額子から「結婚を決めた」と別れを告げられる。ヒデは大学を卒業し就職するが、日々の虚しさからアルコールに溺れていく。一方の額子も事故に遭い、人生を変える大怪我を負う。別れから数年後、共に変わり果てた姿で2人は再会する――。10年に及ぶ男女の恋愛を描いた、芥川賞作家・絲山秋子の同名小説を映画化。
金子修介
10年という歳月はどれくらいの重みを持っているのだろうか? ちょうど10年前、成宮寛貴はある舞台で俳優としての道を歩み始めた。その後、TV、映画と活躍の幅を広げ、いまにいたるのは周知の通りである。やはり、10年という時間は決して軽くない。先日公開された公開『ばかもの』は絲山秋子の同名小説の映画化作品。ある男女が求め合い、傷つけ合い、時に自らを傷つけ、そして再生し…という10年におよぶ愛を描いている。成宮さんは2人の愛の形を「純愛」と言う。このラブストーリーを通して成宮さんは何を感じ、何を表現したのか? 公開を前に話を聞いた。
成宮寛貴と内田有紀が12月8日(水)、東京・有楽町朝日ホールで行われたW主演映画『ばかもの』の完成披露試写会で舞台挨拶を行った。