かつて“鬼”と恐れられた男がいた。西岡常一、明治41年生まれ、平成7年没。木の命を生かし千年の建物を構築する彼は、一生を法隆寺と薬師寺に捧げた最後の宮大工だ。晩年、ガンに冒されながらも最後の教えを若者たちに授けていた彼は、一体、何を伝え残そうとしたのか。西岡常一の永遠なるものへの想い、そして深淵なる最後のまなざしを映し出したドキュメンタリー。
山崎佑次