1973年に大ヒットした『エクソシスト』や、まだ記憶に新しい『ザ・ライト —エクソシストの真実—』など、悪魔に取り憑かれ、おぞましい暴言を吐く者に、祈祷や聖水で応戦する神父たちの姿はフィクションとして描かれてきた。だがそんな悪魔祓いの使命はまだ終わっていなかった。現代の神父たちもカトリックの総本山ヴァチカンとそのお膝元のイタリアを中心に東奔西走し、日毎膨らむ悪魔祓い師の需要に対応していたのだ。同様にシチリアのカタルド神父の元にも毎日たくさんの人が押し寄せていた。教区の者だけでなく、遠方から足を運ぶ者も神父に“祓い=癒し”を求める。これまで公開されることなく脈々と行われきた悪魔祓いの儀式に遂にカメラが潜入したドキュメンタリー。
フェデリカ・ディ・ジャコモ
フランチェスコ・ヴィルガ