海と山に囲まれた古都・鎌倉。2011 年、このまちを「脱原発パレード」で歩いた女性たちが「イマジン盆踊り部」を結成した。彼女たちは、日々の生活の中で浮かび上がってくる思いを唄にして踊り始める。お酒や味噌、パンづくりから生まれた「発酵盆唄」。海水を汲み、薪で火を炊いて塩をつくる「塩炊きまつり」。やがて、風変わりな唄と踊りが人びとをつなげてゆく。 3.11後の鎌倉や葉山での「生活」を描きながら、個性溢れるパン屋や酒蔵も取材。人や地域文化がゆっくりと変化していく様子を、まるで「発酵」していくかのように描いてゆく。
平野隆章