コロナ禍のもっと前、東⽇本⼤震災よりも前の⼤阪で、都会の喧騒に揉まれながら、⾳楽の道に進みたいとささやかな夢を持っていた川嶋。⼤いなる道の⼿前で、まだ誰でもなく、何も持たなかったあの頃。彼の背中を押しステージへと導いてくれたのは、⼤阪で出逢ったユリだった。彼⼥との出逢いが、彼の全てを変えた。その後、ミュージシャンとしてプロデビューした川嶋を待ち受けていたのは、厳しい現実だった。
宮野ケイジ