ジェーンが40歳の誕生日に、自身の30歳の誕生日を回想する間、アニエス・ヴァルダの伝説の女性への尽きることのないイメージがヴィヴィッドに展開する。その空想は、犯罪映画の妖婦、サイレントシネマの凸凹コンビ、モンローのような男たちのファンタジーの対象、よくあるメロドラマの恋人たち、西部劇のカラミティ・ジェーン、ターザンとジェーン、そしてジャンヌ・ダルクへと、ジェーンのイメージを自由自在に拡張させていく。一方で綴られるジェーンの日常のスケッチ。そこにはセルジュ・ゲンズブールや娘たちとの時間も織り込まれる。そのどれもが、シャイで大胆で逞しくて危うくて儚くて美しい、ジェーン・バーキンの魅力が余す事なく詰まっている。
アニエス・ヴァルダ