郊外の団地に娘のリザと2人で暮らすシングルマザー・カティ。仕事は工場での流れ作業と、平凡な毎日を送っていた。そんなある日、工場にパコという新入りの工員の出会い、家族の一員となる。最初は反発していたリザも徐々にパコを家族として受け入れるように。やがてカティに子供が授かり誕生、リッキーと名づけられるがある異変に気付く――。『8人の女たち』のフランソワ・オゾン監督が“家族”“母性”をテーマに描いたヒューマンドラマ。
フランソワ・オゾン
繊細で美しい映像と愛情とユーモアにあふれるストーリー展開で日本でも人気の高いフランス人監督フランソワ・オゾン。ベルリン国際映画祭でコンペティション部門に出品され、喝采を浴びた『Ricky リッキー』で彼が描いたのは“家族”そして“母性”。翼の生えた赤ん坊・リッキーの存在を通じて、それまでバラバラに、自分本位で生きてきた一家が互いに向き合い、不器用ながらも少しずつ本当の家族となっていく姿を描く。このファンタジーを通じてオゾンは何を訴えかけたのか? その思いを語ったインタビューが到着した。