1. はじめに
既婚者マッチングアプリ「Healmate(ヒールメイト)」を運営するレゾンデートル株式会社(東京都渋谷区); https://raisondetre-inc.co.jp/ は、2026年4月にインターネット上で一般の既婚男女400人に「結婚によって”失ったもの”」に関する意識調査を行いました。
これまでの調査で、結婚生活に満足している人の中でも、4割が独身時代と比べて「何かを失った」と感じていることが分かりました。また、その内容として最も多かったのは、男女ともに「時間や行動の自由」でした。
結婚は、生活を共にするパートナーを得る一方で、独身時代とは異なる意思決定や調整が増えていくライフイベントでもあります。お金の使い方や休日の過ごし方など、日常のさまざまな場面で「自分ひとりで自由に決める」という感覚が変化していく人も少なくないでしょう。
そこで、今回の記事では、結婚生活における「お金」と「時間」の自由に焦点を当て、既婚者のリアルな実感を探ります。
<調査概要>
・調査タイトル:結婚によって“失ったもの”に関する意識調査
・調査期間:2026年4月7日
・調査対象者:20~59歳の既婚男女400人(10歳刻みで男女各50人)
・調査?法:インターネット(セルフ型アンケートツールFreeasyを利?)
・エリア:全国
・調査機関:レゾンデートル株式会社(https://raisondetre-inc.co.jp/)
・調査報告の掲載:https://healmate.jp/survey/
・本報告の発表?:2026年6?4?

2. 結婚でお金の自由はなくなる? 既婚者の過半数が「減った」
まずは、家庭のお金の使い方について、誰が主導権を握っているのかを男女別に見ていきます。
男性では、「主に自分」が17.0%、「どちらかといえば自分」が28.5%で、合計45.5%が“自分が主導”と回答しました。「どちらともいえない」は24.0%、「どちらかといえば配偶者」「主に配偶者」は合計30.5%でした。
一方、女性では、「主に自分」が25.5%、「どちらかといえば自分」が18.0%で、合計43.5%が“自分が主導”と回答しています。「どちらともいえない」は28.5%、「どちらかといえば配偶者」「主に配偶者」は合計28.0%でした。
▼図1:家庭のお金の使い方について、主導権を握っているのはどちらか(男女別)

この結果で興味深いのは、男性では「どちらかといえば自分」が28.5%と最も多いのに対し、女性では「主に自分」が25.5%と最も高い点です。
この違いからは、家庭ごとに異なるお金の関係性が垣間見えます。
例えば、女性側で「主に自分」が最も多い結果からは、家計の管理や支出の最終判断を妻が中心となって担っている家庭像が想像されます。日々の買い物から貯蓄、将来の支出計画まで、実質的に妻が家庭のお金の舵取りをしているような夫婦が思い浮かびます。
一方、男性では「主に自分」よりも「どちらかといえば自分」が多くなっています。完全に夫が家庭のお金を管理しているというよりは、大きな支出や家計の方向性について、なんとなく夫がリードしているといったような家庭も思い浮かびます。
また、「どちらともいえない」とする回答も男性24.0%、女性28.5%と一定数存在していました。
この結果からは、そもそも夫婦で財布を分けている家庭の存在も考えられます。共通の生活費だけを出し合い、それ以外はそれぞれが自由に管理するスタイルであれば、「どちらが主導しているか」という問い自体が当てはまりにくいでしょう。
では次に、結婚後、自由に使えるお金が独身時代と比べてどう変化したかを見ていきます。
結果は、男性では、「大きく増えた」が6.5%、「どちらかといえば増えた」が12.0%で、“増えた”は合計18.5%でした。「変わらない」は26.0%、「どちらかといえば減った」が27.0%、「大きく減った」が28.5%で、“減った”は合計55.5%となっています。
女性では、「大きく増えた」が8.5%、「どちらかといえば増えた」が8.5%で、“増えた”は合計17.0%でした。「変わらない」は30.0%、「どちらかといえば減った」が28.0%、「大きく減った」が25.0%で、“減った”は合計53.0%でした。
▼図2:結婚して自由に使えるお金はどう変わったか(男女別)

男女ともに、結婚によって自由に使えるお金が減ったと感じている人が過半数にのぼりました。男性55.5%、女性53.0%と、男女差はほとんど見られません。
「自由に使えるお金が減る」という実感自体は、多くの人にとって納得感のある結果かもしれません。一方で、少し視点を変えると興味深い構造も見えてきます。結婚によって、世帯全体の収入はむしろ増えるケースも少なくありません。特に共働きであれば、家計全体の経済力は独身時代より高まることも多いでしょう。
それにもかかわらず、「自分が自由に使えるお金」は減ったと感じる人が多い背景には、結婚によってお金の意味そのものが変化していることがあるのかもしれません。
例えば、結婚後は住居費や光熱費などの固定支出が増えたり、将来の住宅購入や子育てを見据えて貯蓄を優先したりと、お金の使い道が「自分のため」だけではなくなっていきます。また、高額な買い物や趣味への出費についても、独身時代のように自分ひとりの判断だけで決めるのではなく、パートナーへの相談が前提になる場面も増えるでしょう。
家庭によっては、お小遣い制のように自由に使える金額そのものが明確に決められているケースもあるかもしれません。
つまり、結婚によって増えるのは「世帯として使えるお金」であって、「個人が自由に動かせるお金」とは必ずしも一致しないということです。
また、「増えた」と答えた人は男女ともに2割未満にとどまっており、結婚によって経済的自由が拡大したと感じるケースは少数派でした。
お金の総量が増えても、自分ひとりの裁量は小さくなる。このギャップこそ、結婚生活におけるリアルな変化のひとつなのかもしれません。
では、お金だけでなく、時間についてはどうでしょうか。
3. 結婚で時間の自由はなくなる? 既婚者の6割が「減った」
次に、休日の過ごし方や外出など、家庭における時間の使い方について、誰が主導しているのかを男女別に見ていきます。
男性では、「主に自分」が8.0%、「どちらかといえば自分」が23.0%で、“自分が主導”は合計31.0%でした。「どちらとも言えない」が41.5%、「どちらかといえば配偶者」「主に配偶者」は合計27.5%となっています。
一方、女性では、「主に自分」が17.5%、「どちらかといえば自分」が24.0%で、“自分が主導”は合計41.5%でした。「どちらとも言えない」は38.0%、「どちらかといえば配偶者」「主に配偶者」は合計20.5%でした。
▼図3:家庭での時間の使い方について、主導権を握っているのはどちらか(男女別)

この結果で興味深いのは、お金の使い方以上に「どちらとも言えない」が多い点です。男性41.5%、女性38.0%と、いずれも最も高い割合となっています。
お金の管理には「誰が持つ」「誰が決める」といった比較的明確な役割が生まれやすい一方で、時間の使い方は日々の予定やその時々の事情によって柔軟に変わるものです。そのため、どちらか一方が明確に主導しているという感覚を持ちにくい家庭も多いのかもしれません。
一方で、女性では“自分が主導”が41.5%と男性の31.0%を上回っています。
この結果からは、休日の予定や家族での外出先、イベントの過ごし方などについて、妻側の意向が比較的強く反映される家庭像も想像されます。例えば、「今度ここに行きたい」「家族でこれをしたい」といった希望を妻が起点となって出し、それに夫が付き合うような形で家庭の時間が組み立てられていく夫婦は少なくないのかもしれません。
一方、男性側では「主に自分」は8.0%にとどまっており、時間の使い方について明確に自分が主導していると感じている人は少数派でした。お金以上に、家庭の時間は自分ひとりの意思だけでは決めにくくなっている実感があるのかもしれません。
では最後に、結婚後、自由に使える時間が独身時代と比べてどう変化したかを見ていきます。
結果は、男性では、「大きく増えた」が4.5%、「どちらかといえば増えた」が9.5%で、“増えた”は合計14.0%でした。「変わらない」は25.5%、「どちらかといえば減った」が32.5%、「大きく減った」が28.0%で、“減った”は合計60.5%でした。
女性では、「大きく増えた」が7.0%、「どちらかといえば増えた」が6.5%で、“増えた”は合計13.5%でした。「変わらない」は28.5%、「どちらかといえば減った」が32.0%、「大きく減った」が26.0%で、“減った”は合計58.0%でした
(※記事末尾 図4参照)。
自由に使える時間についても、男女ともに約6割が「減った」と回答しました。男性60.5%、女性58.0%と、お金と同様に男女差は大きくありません。
こちらも、「時間が減る」という実感自体は、多くの人にとって納得感のある結果でしょう。
ただ、お金との違いは、時間は増やしたくても簡単には増やせないことです。収入は働き方やキャリアによって増える可能性がありますが、1日は誰にとっても24時間しかありません。
結婚によって、パートナーと過ごす時間、家事の時間、買い物や外出の時間、両家との付き合いなど、これまで存在しなかった“共有すべき時間”が自然と増えていきます。
さらに、子どもがいる家庭であれば育児の時間も加わり、自分ひとりで自由に使える時間はより限られていくでしょう。
独身時代であれば、休日を丸ごと趣味に使ったり、思い立って一人で出かけたり、誰にも気を遣わずに時間を使うこともできたかもしれません。しかし結婚後は、「自分の時間」であっても、どこかで家庭との調整が発生しやすくなります。
なお、「増えた」と答えた人は男女ともに1割台にとどまっており、結婚によって時間の自由度が高まったと感じる人はより少数派でした。
お金以上に取り戻しにくいからこそ、時間の自由の変化は、より強く実感されるのかもしれません。
そうした生活の中で、日常の役割や責任から少し離れ、自分自身のための時間を持ちたいと感じる瞬間もあるのかもしれません。家庭の中で過ごす時間が増える一方で、結婚前のように「ひとりの自分」として自由に過ごす感覚を懐かしく思う人もいるでしょう。
普段とは異なる人との関わりや新たな刺激に触れることが、自分の気持ちや価値観を見つめ直すきっかけになることもあるのかもしれません。
4. まとめ
今回の調査で見えてきたポイントは、以下の通りです。
●家庭のお金の使い方には一定の主導権を感じている人が多い一方で、自由に使えるお金が減ったと感じている人は男女ともに過半数にのぼりました
●家庭の時間の使い方は夫婦で柔軟に決まっている様子がうかがえる一方で、自由に使える時間が減ったと感じている人は男女ともに約6割に達しました
今回の結果からは、結婚によって失われるものとして、多くの人が「お金」と「時間」の自由を実感していることが分かりました。
興味深いのは、世帯としてのお金や共有する時間が増える一方で、「自分ひとりで自由に使えるもの」はむしろ減っていると感じられている点です。結婚は、単純に何かを失う出来事というよりも、「自分のもの」だった資源が「ふたりで共有するもの」へと変化していくライフイベントなのかもしれません。
その変化を安心や充実と感じる人もいれば、時に窮屈さや制約として受け止める人もいるでしょう。
これまでの調査で、“結婚で失うもの”として、恋愛感情の変化や、自由に使えるお金・時間の減少といった実態が見えてきました。では、こうした変化を経験したうえで、それでも配偶者は人生に必要な存在なのでしょうか。
次回の最終回となる第4報では、配偶者の存在意義や結婚の必要性、そして「もし人生をやり直せるなら」という問いを通じて、結婚という選択の意味に迫ります。
◎調査の目的
私どもレゾンデートル株式会社(東京都渋谷区)は、「結婚後の新たな生き方」を提案する既婚者向けメディアやネットサービスの展開を行うシステム開発企業です。現代の夫婦関係のあり方や多様性を把握し、今後のサービス開発に向けた市場動向を探るため、今回の調査を企画しました。
◎調査内容・本リリースに関するお問い合わせ
今回の調査内容やデータの詳細に関するお問い合わせ、報道関係の皆様の取材依頼やお問い合わせは下記までお願い申し上げます。
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レゾンデートル株式会社(https://raisondetre-inc.co.jp/)
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-5 リンクスクエア新宿16F
問い合わせアドレス : urano@raisondetre-inc.co.jp
担当:浦野
▼図4:結婚して自由に使える時間はどう変わったか(男女別)


