世界の映画館vol.20 ペルー・リマ「治安で選ぶか? 入場料で選ぶか?」

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リマの映画館事情「治安で選ぶか?入場料で選ぶか?」 photo:ishiko
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映画はどこに行っても同じ金額、というのが日本で育った僕からすると当たり前の感覚である。ただ最近、少々、疑問に思うことがある。例えば、古いデータだが、2004年の東京の平均所得が約580万円。沖縄の平均所得が約210万円。これだけの格差があるのに、どちらも映画料金は1,800円。所得の割合から考えると、沖縄の人々にとって映画入場料は高く思えるはずである。

それに比べるとこの街の映画館は、同じハリウッドの新作でも映画館によって値段が違う。旧市街では5ソル(約200円程度)で入れる映画館もあるが、新市街にあるシネマコンプレックスでは13.5ソル(約500円)払わなくてはならない。もちろん、貧乏性の僕は旧市街に近い映画館で観ることになる。と言いたいところだが旧市街は、ここ数年、治安が回復しているとはいえ、平和ボケの僕にとって、かなり危険な街である。先日も旧市街を歩いていてカメラを盗られた知人の話を聞いた。実際、僕自身も旧市街を撮影しながら歩いていると、何人かのペルー人に「カメラに気をつけなさい」と注意された。ましてや密室の映画館。ここは少々、考えなければならない。誰かが忍び込めそうな…というより、誰かが潜んでいそうな旧市街の映画館より、多少、入場料が高くても新市街のシネコンで観た方がいい。

シネコンの入場料13.5ソルがどれくらいの値段か。1ソルでバスに乗れることから考えると、かなり高いのだと思う。高いからなのか、たまたま入った時間帯なのか、はたまたこの街では映画という娯楽は盛んではないのか、僕が観た「マッハGoGoGo」の実写版『スピード・レーサー』(スペイン語タイトル『METEORO』)は、僕を含めて観客は3名だけだった。出てきたときも次の回を待っているお客さんの姿は見当たらなかった。それでも日本食が恋しくなっている僕にとっては、この映画に出演している真田広之の顔が見られただけでも幸せだった。

日本の映画料金の話? すっかり忘れていた。まぁ、マクドナルドも全国同じ値段だと言われたら、僕には反論する余地がないのである。

(text/photo:ishiko
《text:cinemacafe.net》

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