輝く! 男たちの競演 vol.1 愛おしい男たち 『ミルク』

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『ミルク』 -(C) 2008 Focus Features. All Rights Reserved.
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草木が芽吹き、花が咲き乱れる春。この季節の陽の光は、全てのものを美しく輝かせます。そんな季節には、眩しすぎるほどのイイ男たちの競演をご紹介したいと思います。

まずは、話題の『ミルク』。ショーン・ペンがこんなに愛おしいと思ったのは、この映画が初めてです。彼が演じるのは、1970年代のアメリカで、マイノリティの権利獲得のために甚大なる貢献をした、実在の人物ハーヴィー・ミルク。40歳になるまで、ゲイであることを隠していたのですが、20歳下のスコットと恋に落ちたことをきっかけに、N.Y.からサンフランシスコに移住。そこで同性愛者やマイノリティが直面する差別を目の当たりにするようになり、ごく自然に政治活動へと身を投じていったのです。1973年には、日本の市議に似た市政執行委員に立候補するも落選。幾度目かの挑戦の末、アメリカで初めて、同性愛者として公職についたのです。時代が彼を必要としていたかのように、ごく当たり前のように、マイノリティの代表者となっていったミルク。30年後の現在、アメリカに黒人大統領が生まれたのも、彼の活動の延長線上にあることは明らか。ただ、この功績は彼ひとりの力では生まれていないはず。映画を観ると明らかですが、周囲には彼を支えた多くの人々の姿がありました。

ショーン・ペンが、本作の演技でアカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞したのはすでにご存知のことと思います。確かに彼の演技は素晴らしい。さほど顔が似ていない本物のミルクとなぜか似ていて(なぜかって、そこが演技力ですよね)、冒頭で書いたようにとっても愛おしい。でも、映画を観て分かったのは、実際のミルクがそうであったように、周囲の人々=共演者たちの支えも素晴らしいということ。

結果的に、ミルクに転機を与えるきっかけとなったスコットを演じるのは、ジェームズ・フランコ(左写真)。繊細で、思慮深そうな人物を、ちょっと影のある印象的な表情の数々で多面的に演じています。さらに、政治活動をする上で、ミルクの片腕となったクリーブには、ショーン・ペン監督作『イントゥ・ザ・ワイルド』で注目を集めたエミール・ハーシュ。さらに、ミルクの新たな恋人役を演じたメキシコのイケメン、ディエゴ・ルナ。極めつけは、『ノーカントリー』での演技も印象的、本作では助演男優賞にノミネートされたジョシュ・ブローリン。

それぞれが個性的なのに、決して共演者同士邪魔をすることがない、とても理想的なアンサンブルを見せています。いまをときめく俳優たちの競演、見逃さないで。

《text:June Makiguchi》

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