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2005年6月の最新ニュース コラム記事一覧

映画で知る、母の愛 vol.5 母と娘の思わぬ悲劇。『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』 画像

映画で知る、母の愛 vol.5 母と娘の思わぬ悲劇。『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』

今月は、1週分多くコラムをお届けしています。そこで、いつもとは違った切り口の番外編を1本。6月は「母の愛」をテーマにお送りしてきましたが、近々公開される超話題作にもありました、母と子の物語。

『アルフィー』レビュー 画像

『アルフィー』レビュー

主人公のアルフィーを演じているのは、今ハリウッドで最も美しい男と称されるジュード・ロウ。本作はアルフィー自身が、彼をとりまく数々の情事について観客に語りかけながら進むので、まるで1対1で彼と話しているかのような気持ちになります。あのブルー・グリーンの目に見つめられれば、いつまでも懲りない浮気性も、女を完全に見下した傲慢さも、すべて許してしまいたくなる気持ちをちょっと理解できるかも…? もちろん本作での共演がきっかけで交際が始まった婚約者、シエナ・ミラーとどこで恋に落ちたかをミーハー心で想像するのも楽しいですよ。ちなみに結婚はまだ先のようですが、現在ふたりで再共演作を探しているとのこと。こちらも楽しみ!

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『アルフィー』レビュー

「人には賞味期限がある」「どんな美人にも彼女に飽きた男がいることを忘れるな」「誘うのは簡単、追い出すのが難しい」など、勝手ばかり言い放つ、鼻持ちならない美男子アルフィー。こんな“女の敵”だって、ジュード・ロウが演じればスタイリッシュ…などと思うのはきっと、“ちょいワル”に憧れる勘違い親父か、夢見がちな少女だけでは? それだけに、彼が人生の奥深さを実感するラストはなかなか。さらには、彼より何枚も上手な大人の女(スーザン・サランドン)の存在も、なかなか痛快!

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『アルフィー』レビュー

アルフィーは言ってしまえば“全男性の代表”。良くも悪くも男というものを正直に描いています。彼の行動に共感できることも多く、恋人に素っ気なく接してしまう態度や冷めた恋愛観なども納得できてしまうものだから、リアリティという点ではかなり真実味たっぷりだと思いました。まあ、作品的には過度な表現がされているから女性は“オーバーな演出”って思ってるかもしれないけれど、実際はリアルなんですよ。勿論、アルフィーが100%正しい訳じゃないから、男性は更に複雑な気持ちになるんですけどね。アルフィーをお手本にするもよし、反面教師にするもよし。果たして、女性は『アルフィー』でなにを感じるのでしょうか?

映画で知る、母の愛 vol.4 『Dear フランキー』でシングル・マザーのファッションをチェック 画像

映画で知る、母の愛 vol.4 『Dear フランキー』でシングル・マザーのファッションをチェック

映画とファションの関係についてあえて語るとなると、ついゴージャスなものに偏りがち。あの女優はこのブランドをお気に入りとか、この女優がレッドカーペットで着ていたのは、このデザイナーのオートクチュールとか。でも、決してゴージャスではないけれど、好感の持てるファッションというのが、映画の中には存在します。

映画で知る、母の愛 vol.3 『ニライカナイからの手紙』を観て、手紙を書く? 画像

映画で知る、母の愛 vol.3 『ニライカナイからの手紙』を観て、手紙を書く?

世の中は今、ゴルフブームだそうですね。私は、ゴルフやスキーといったちょっと遠出しなきゃならないスポーツはやりません。そもそも、激しいインドア派。近くのスポーツジムにすらめったに行くことがないのですから、早朝からゴルフに出かける人々の話を聞くにつけ、「ご苦労様」と声をかけたくなるほどです。

『メリンダとメリンダ』レビュー 画像

『メリンダとメリンダ』レビュー

コアファンを多く持つウディ・アレン。しかし個性の強さのせいか、ちょっとエキセントリック(?)な風貌のせいか、逆に今までなんとなく食わず嫌いしてきた人も少なくないはず。本作はそんな人にもオススメの1本、言ってみればウディ・アレン映画に期待する要素が揃った、初級者向け作品です。中でも観どころは、ストーリー・テリングの上手さ。彼の映画はどれもひとつの"物語"としてきちんと完結し、観終わった時の満足感は特別です。また、アレンは生粋のニューヨーカーとして、毎回好んで舞台にマンハッタンを選んでいますが、本作も例にもれずニューヨークらしいスポットがいくつも登場します。劇作家たちが喜劇と悲劇の議論を交わすビストロ「パスティス」もそのひとつ。「Sex & the City」にも登場した人気店ですが、ほかにもセントラル・パークや、ソーホーを見下ろすロフトなど、これぞニューヨークという風景が全編を通してちりばめられています。この機会にぜひウディ・ワールドを体験してみては?

『メリンダとメリンダ』レビュー 画像

『メリンダとメリンダ』レビュー

同じ人物がたどる2通りの人生…という設定ですが、全く別の2つの物語を観ているようでした。1本の映画には1つの結末しかない、というある意味では当然の常識をあっさり覆し、しかも「悲劇と喜劇」というこれ以上ない明快な2種類のラストが用意されているので、観たい映画でボーイフレンドと意見が分かれても安心です。自作では監督と主演を兼ねることの多いウディ・アレンですが、この映画では監督に専念しているのであからさまな「ウディ・アレン」ブランドが苦手な人も入り込みやすいのでは? それにしてもラダ・ミッチェル演じる喜劇のメリンダはとても愛らしいのに、悲劇のメリンダの目つきの悪いこと! そして忘れてはならないのが、この物語が劇作家たちのゲームの上で語られているということです。自分たちの生み出したキャラクターの人生を自由に操る彼らにこそ、画面上には映っていない監督ウディ・アレンの姿を強く感じました。

『メリンダとメリンダ』レビュー 画像
text:Shiho Atsumi
text:Shiho Atsumi

『メリンダとメリンダ』レビュー

人生は悲劇か? 喜劇か?——食事中に激論を始めた2人の劇作家が、同じ"過去あり&ワケあり女"メリンダを主人公にそれぞれ語り始める、ドタバタ&ドロドロの2つの物語。話が進むにつれて一方はどんどん不幸に、もう一方はどんどんハッピーに。人生なんて気の持ちようで……と言うより、幸福を望む女は幸福になり、不幸を望む女は(自分がそれを望んでいることに気づかないまま)不幸になってゆく。だから2人はある意味どっちも幸せ。一人二役でキュート&やさぐれを演じたソラマメ顔のラダ・ミッチェルは、女は顔の造作じゃなくプレゼンの仕方であることを教えてくれる。なんつーことのない話を会話のセンスとリズムでアベレージに仕上げるウディ・アレンの手腕は相変わらずだが、才能がありすぎるから小手先で作れちゃうんだろうなあって気にもさせる1本。個人的には本人出演作品のメチャクチャぶりのほうが好き。いかにもNYなインテリアがかっこいい。

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映画で知る、母の愛 vol.2 魂をこめて絶叫せよ!

私は、案外ホラー好き。「リング」「らせん」は、原作が出たときからはまったし、世界の有名作家が書いた短編怪奇小説を収録した「怪奇小説傑作集1〜4」(創元推理文庫)なんぞ、愛読書だったりするのです。そんなわけで、ここ最近のホラー・ブームが、少しでも長く続いて欲しい、ブームで終わって欲しくないな…と考えています。

映画で知る、母の愛 vol.1 ジュリアン・ムーア、2児の母 画像

映画で知る、母の愛 vol.1 ジュリアン・ムーア、2児の母

母の日は過ぎたけれど、映画の中では“母と子の愛”は人気のテーマ。過去にも『ステラ・ダラス』(リメイクは『ステラ』)、『愛と追憶の日々』をはじめ、母子ものは数知れず。そして、これからも多くの作品が続々登場いたします。

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『大いなる休暇』レビュー

この映画は本当に旅をする気分で観に来てほしいです。仕事とか生活とか、日ごろの面倒くさい出来事は全て置いてきて、スッキリしてから観るべき。そうしないとこの島のゆるゆる時間にシンクロできないかもしれません。かくいう私自身がばっちりシンクロしそこねた組でして、上映開始早々このゆっくりスピードについていけず、ちょっとうたた寝をしてしまいました(笑) ゆっくり流れる時間がなんとも気持ちがいいからなんですが、そんなこともこの映画なら許されちゃうと思ったりして? でも、観るうちに、この島の人たちのまっすぐな感情に驚かされます。ドクターに島を好きになってもらうためにつく嘘とかわいい策略、なんとも微笑ましくて思わず笑顔がこぼれ、気づいたら最後は島の一員になって嘘を応援している自分がいました。見終わって素敵な旅をしたい気分にさせられる、そんな映画ですね。

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『大いなる休暇』レビュー

「嘘」をテーマにした映画はたくさんあります。嘘が感動を呼ぶものもあれば、悲劇を招く場合もあります。この「嘘」というのは厄介で、たとえば恋愛なんかだと相手につく嘘は命とりになったりします。この映画では島全体の利益のために島民が一丸となって嘘をつくわけですが、もしこの話がサスペンスだったら全員が共犯者、ということになります。しかし彼らのつく嘘はどれもこれも稚拙で(だからこそ憎めない)、とてもミステリーのネタにはなりそうもありません。いい歳をした大人たちがなにをやっているんだか…とあきれてしまうような展開も多々あります。でもそれがこの映画のいいところです。小難しいことは考えずに、目の前の島民たちの奮闘ぶりとドクター・ルイスの騙されっぷりをとことん楽しんだほうが賢明です。大スターも派手なアクションもないけれど、ささやかな幸せを与えてくれる愛すべき1本です。

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『大いなる休暇』レビュー

本作の原題は“La Grande Seduction”、つまり「大いなる“誘惑”」です。工場誘致のために医者を必要とする島民たちが、あらゆる手をつくしてドクターの理想通りの島を作りあげ、なんとか気に入ってもらえるよう努力します。ドクターが釣に行けば、大きな魚がひっかかるように仕掛けをしたり、レストランでは好物のビーフストロガノフを「本日のオススメ」メニューとして用意したりするのですが、これらの行為はある種の詐欺行為で、言ってしまえばドクターを四六時中騙し続けているわけです。それでも島民たちを心から応援したくなるのは、彼らが島を愛し、今や年金だけが頼りの生活から抜け出したいという真っ直ぐな気持ちが十二分に伝わるから。全島民が一致団結して、嘘を真実に変えるために右往左往する姿には笑顔にならずにはいられません。久しぶりに声を出して笑いました! ラストはほろっとし、きっと観終わった後は温かな気持ちに包まれますよ。

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