広告写真家として名を馳せるブルース・ウェバーが、どうしてここまで穏やかで美しい映像を撮れるのかとても不思議に思いました。業界の人間が描くものは、どうしても無理とかヤラセといった作りこんだ感があって嫌気がさすこともしばしばありますが、彼が現実世界にも失われたような"パラダイス"を築きあげられたのは、ただそこにある"愛"だけなのだと感じました。来日の際にも「昨晩は、愛犬たちに『日本の写真をメールで送るよ』と電話で話していたとこさ」と語る姿も印象的でした。「本作は、そんなブルースのパーソナルな愛が映像となり、その映像から彼の愛が観た人たちへじんわりと染みこんでいくチェーン・ムービーに決定!」と心の中でこっそり認定させていただきました。
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