海老名香葉子「後世に残していきたい映画」『明日への遺言』から平和への願いを語る

3月1日の公開より、シニア層を中心に大ヒット記録中の『明日への遺言』。戦争を描いた本作に込められた、平和の尊さ、生きる喜びというメッセージを改めて伝えるため、3月12日(水)、小泉堯史監督とエッセイストの海老名香葉子を迎えて、平和への願い、戦争の悲惨な体験などを語る「愛と平和のトークショー」が開催された。

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『明日への遺言』から愛と平和を伝える 小泉堯史監督、海老名香葉子
  • 『明日への遺言』から愛と平和を伝える 小泉堯史監督、海老名香葉子
3月1日の公開より、シニア層を中心に大ヒット記録中の『明日への遺言』。戦争を描いた本作に込められた、平和の尊さ、生きる喜びというメッセージを改めて伝えるため、3月12日(水)、小泉堯史監督とエッセイストの海老名香葉子を迎えて、平和への願い、戦争の悲惨な体験などを語る「愛と平和のトークショー」が開催された。

本作の主人公・岡田資中将は、米軍による名古屋大空襲の無差別爆撃の非人道性を主張し、戦争裁判を戦い抜いた。今回トークショーが行われた3月12日は、63年前、名古屋大空襲が起きた日であり、同10日に東京、13・14日には大阪と、各地で大空襲が起き、何万人もの尊い命が失われた。小泉監督は「戦争を直接知っているわけではないが、経験した人から話を通じて学び、想像力を使って考えていくことが大事。当時の経験に耳を傾け、伝えていかなくてはと感じました」と、自らに託された使命を話す。そして「裁判を含め、戦争の矛盾を強く感じた。でも、法廷で(日米の)お互いが調和していくことが美しく、それを表現した」と、映画に込めた想いを語った。

東京大空襲で家族を亡くし、この体験を『うしろの正面だあれ』で伝えてきた海老名さん。「本当に素晴らしい、後世に残る立派な映画を観させていただきまして、ありがとうございました。映画では日本人の心が表れていると感じました。東京大空襲の映像も取り上げていただき、ありがたい気持ちになりました」と監督へ感謝の気持ちを表した。岡田中将に対しても感銘を受けたようで、「戦争は人を殺し、むごい殺し方もするけれど、私は心の片隅で敵兵でも助けようと思った。それは人間の愛であり、情であると思う。岡田中将も部下、家族、友を愛する立派な方でした。心から尊敬の念を持ちました」と語った。

また、この日出席できなかった主演の藤田まことさんからもメッセージが到着。「終戦間近のとき、私は12歳で集団疎開のため京都にいました。京都から見た大阪の空が真っ赤に染まっていたことを覚えています。『明日への遺言』という映画が平和について多くの人に考えていただくきっかけになればと願っています。いつかきっと戦争のない平和な世界が来てほしい」という言葉が会場へ贈られた。

3人から発せられた熱い思いに、多くの観客が大粒の涙を流す姿が見られた今回のトークショー。これに並行して、「千羽鶴に託す平和へのねがい」と題した祈念イベントもスタート。藤田さんと小泉監督によって、岡田中将の墓前に完成した千羽鶴がたむけられるという。日本人が決して忘れてはならない、戦争という歴史。体験者から直接語られることが少なくなったいま、もう一度心に留めておきたい。

『明日への遺言』は渋谷東急ほか全国松竹・東急系にて公開中。
《text:cinemacafe.net》

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