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【MOVIEブログ】2月1日/ヨーテボリ

2月1日、金曜日。6時半起床、外はまだ真っ暗。ヨーテボリのホテルでもたくさん朝食を頂き、パソコンをいじってから、9時に外へ。体感気温は2~3度といったところ。どんよりとした北欧的(?)曇り。

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2月1日、金曜日。6時半起床、外はまだ真っ暗。ヨーテボリのホテルでもたくさん朝食を頂き、パソコンをいじってから、9時に外へ。体感気温は2~3度といったところ。どんよりとした北欧的(?)曇り。

まずは9時15分から、マーケットの上映で、『The Deep』というアイスランドの作品を鑑賞。これは去年のトロント映画祭などでも上映され、好評を博していました。1984年、アイスランドの漁船が転覆し、乗組員が軒並み溺死してしまった中で、凍てつく海の中を6時間泳いで生き延びた生存者がひとりだけいた、という実際に起きた出来事を映画化したもの。

転覆から生還という流れは、(確かに迫力ある映像だけど)まあ見たことがあるとして、人間がゼロ度近い水の中に6時間もいられるわけがないということから、生存者が科学的な検査を受けることになる展開が新鮮で面白い。肥満体質が彼を助けたという、もっともらしいけれど本当かよと思わせつつ、これが事実だというのだから驚く。

単なる「サバイバル美談エンタメ」にせず、ひとりだけ生き残ってしまった男のかすかな戸惑いを描き、それでも人生は続くのだ、というニュートラルなスタンスが好ましい。絶妙な余韻を残すエンディングが秀逸。

続いて、『Sex, Drugs and Taxation』というデンマーク映画。邦題を付けるとしたら『セックス、ドラッグ、税金』。そのまんまだけど、何だか妙にそそられませんか?

これも「Based on a true event」もので、60年代後半から80年代序盤にかけてデンマークの経済界に君臨したカリスマ経営者と、彼の弁護士で税金制度を真っ向から否定した人物の、極めて奇妙でエキセントリックな友情を描いた物語。納税を堂々と否定し、果ては右翼政党まで興してしまう弁護士が主役で、これが実話とは、またまた驚く。

朝から2本、全くタイプの異なる「実話もの」を見て、とても不思議な気分…。

14時から、ヨーテボリ出張のお目当てである「仕上げ中作品のプレゼン企画」へ。3時間で9本の作品のプレゼンがあり、是非追いかけてみたい作品が2本、まあ追ってもいいかなという作品が4本、特に追う必要がなさそうなのが3本。いずれにしても、とても有意義。写真の一枚は、プレゼン中の様子です。

17時15分から上映に戻り、デンマーク映画。「エコロジー・スリラー」的な解説に魅かれて見てみたら、んー、まるでダメ。まあ、こういうこともありますな。

19時半から、マーケットのパーティーへ。社交もしないと!毎年1回、ここヨーテボリだけでしか会わない人も多く、相手の国籍と所属と名前を必死に思い出しながら(僕に最も欠けている能力)、たくさんの映画祭のプログラマーや、監督たちと情報交換して、やはりこういう場も本当に貴重だと再自覚。

が、久しぶりにワインを飲んでしまい、いささかダメ人間モードに突入。ボロが出ないうちにホテルに戻り、これを書いて、今日は早めに寝てしまいそう。
《text:Yoshihiko Yatabe》

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