『図書館戦争』福士蒼汰インタビュー “仮面ライダーフォーゼ”の素顔は可愛い系?

撮影現場では主演の岡田准一からさんざん「可愛い」とイジられていたという。あの“仮面ライダーフォーゼ”をつかまえて「可愛い」? そんな疑問を抱きつつ対峙してみると、そう言いたくなる気持ちがよく分かった。人懐っこい笑みを浮かべ…

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『図書館戦争』福士蒼汰(手塚光役)/Photo:Naoki Kurozu
  • 『図書館戦争』福士蒼汰(手塚光役)/Photo:Naoki Kurozu
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撮影現場では主演の岡田准一からさんざん「可愛い」とイジられていたという。あの“仮面ライダーフォーゼ”をつかまえて「可愛い」? そんな疑問を抱きつつ対峙してみると、そう言いたくなる気持ちがよく分かった。人懐っこい笑みを浮かべ、言葉を探しながら初々しく話す福士蒼汰は確かに可愛らしい。

しかし、単に可愛いだけにあらず! まもなく公開となる『図書館戦争』ではイメージを覆すようなクールなエリート図書隊員・手塚光を見事に演じきった。さらに現場で岡田さんに椅子を勧められても「新人なので」とずっと立っていたという意外に古風な一面も…。朝ドラ「あまちゃん」にも出演する人気急上昇中の19歳の素顔とは――?

原作は「阪急電車」、「空飛ぶ広報室」、「県庁おもてなし課」など次々と映像化されている当代きってのベストセラー作家・有川浩の代表作というべき大人気シリーズ。国家による検閲が合法となった時代に、本や表現を権力から守るべく誕生した“図書隊”の面々の活躍を描く。

最初に本作の話を聞いたときは、図書隊のカッコよさを想像し「嬉しかった」と言うが、決して喜びばかりでなく不安もあったと語る。

「一緒に芝居をさせていただく方が大先輩ばかりで、10代も僕一人という状況でしたので。『自分が入ってやっていけるのか?』という思いはありましたね。実際に現場に入ってもなかなか自分から周りに話しかけられなくて…(苦笑)。でも、みなさんすごく優しくて、気さくに話しかけてくださってホッとしました。特に岡田さんは、現場でも(役柄の)堂上と同じようにみんなを引っ張ってくださいました。柔道のシーンの撮影中の合間には柔道の技じゃない(笑)、回し蹴りや関節技など、どうやったら相手を倒せるかを教えてくださいました」。

メインキャラクターの堂上篤と笠原郁は、それぞれ雑誌の「もし実写化するなら?」というアンケートで1位を獲得した岡田さんと榮倉奈々が演じており、郁の親友・柴崎麻子も原作者の有川さんがアニメ化の際に「モデルにしてほしい」と語ったという栗山千明が演じている、まさにイメージ通りのキャスティングだ。そんな中で福士さん演じる手塚は未知数! 福士さんにとっても、過去に演じてきた役とも、素の自身ともかけ離れたクールな役柄は挑戦であり、これまでとは違うアプローチで臨んだようだ。

「普段の僕自身は、どちらかと言うと手塚よりも“(仮面ライダー)フォーゼ”寄りです。黙ってると一見、クールに見られるんですが、喋るとそうじゃないのがバレる(笑)。だから今回は、現場でも普段から手塚でいることを意識していました。時間に関しても“手塚なら10分前集合だろう”とか、“しっかりと背筋を伸ばして”とか。これまでは、自分の中に持っているものをどう生かすか? という感覚で演じることが多かったんですが、そういう意味でも今回は全く違った挑戦でした」。

当初、同期としてのライバル意識やエリートとしてのプライドもあってか、郁(榮倉さん)を徹底的に嫌っていた手塚だが、ある事件をきっかけにその気持ちを180度転換。恋愛感情まで持つことになる。こうした手塚の内面は理解できる?

「いや、できません(笑)。『え? 何で!?』と思いつつ、そこが手塚の素直さなのかな、とも思いました。監督には『とにかく、好きでも嫌いでも、いずれにせよ郁のことを強く思い続けて』と言われていたのですが、実際に手塚はあまり裏をかいて行動するタイプではなく、教えられたことを素直にやってきた男。だから“『こいつはオレにないものを持っている』という気持ち”=『付き合おう』になる(笑)。そこは可愛らしい部分だなと思います」。

そんな愛すべきクールな男を演じつつ、図書隊の制服に身を包み、装備の銃を手にしたときは、役を忘れかけて“男子”に戻るほどテンションが上がったとか。
「衣裳合わせの段階で『何これ? カッコいい!』ってワクワクしました。銃を手にしたら自分が急に強い男になった気がして(笑)。郁に好意を持つきっかけとなる戦闘シーンで、銃を向けつつ長い廊下を進んでいくところがあるんですが、“生バイオハザード”みたいでした(笑)。演じることに対してというよりも、あのシチュエーションにいるという緊張感が堪らなかったです」。

俳優としてデビューして1年足らずで「仮面ライダーフォーゼ」の主役を勝ち取り、1年にわたってヒーローを演じ続けた。ここまでわずか、2年強。「ごく普通の高校生だったんですが…(笑)。特にこの1年ちょっとめまぐるしくて、付いて行くのに必死でした。ついこないだの話で、あっという間のようにも感じるし、『あんなこともあったな』とも感じるのはそれだけ濃い年月だったからなのかな…?」とも。そもそも、芸能界に入った当初も俳優に憧れていたわけではなかった。

「そうなんです。スカウトされて入って、正直『どうしようかな?』って迷っていました(笑)。でも事務所で芝居のレッスンがあって、それを受けていくうちに面白さを感じるようになった。一つしかない人生で、役を通してこんなにいろんな人生を歩めるってすごいことだなとと感じて、どんどんいろんな役をやりたくなりました」。

これまでも多くの俳優が「仮面ライダー」を経てスターの階段を上っていったが、あのリーゼント&短ランの古風な不良スタイルはシリーズの中でも異色でインパクト大! それだけにあのイメージを払拭するのは大変そうだが…。

「いまでも、道などで声を掛けられるときは、半分くらいが“フォーゼ”ですね(笑)。でもそれを超える役を演じたいと思ってます。その振り幅が大きいほど役者にとっては良いことだと思うので、決してフォーゼのイメージを持たれることをマイナスだとは思ってません。漫画から取り出したようなキャラクターからこんな全く違う役までできるんだ? と思わせるようになりたいですね」。

こうした言葉からも分かるように、とにかくポジティブ思考。「僕自身、これまで大きな挫折を感じたことがない」とまで言い切る。

「周りがそう思っても、僕自身はそう捉えていないというのはありますね。例えば高校受験でも第一志望は失敗してしまったし、それを挫折と取る人もいるかもしれないけど、僕はその結果、通うことになった学校に行けたことを心から良かったなと思えるし、それがあるからいまの自分があるとも思ってる。自分で決めたことに関してはマイナスに取るのではなく、自分の直感は正しいと思うようにしてます」。

では、俳優として壁を感じたり、つらいと思う瞬間は? と尋ねると「うーん、朝が早いことかなぁ…?」ととぼけた笑みを浮かべる。思わず一度、ガツンと壁にぶち当たって挫折しろ! と突っ込みつつも、なぜか応援したくなる。あと1か月ほどで20歳。直感のままに赴く先に何が待っているのか――?
《photo / text:Naoki Kurozu》

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