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『受難』原作・姫野カオルコ、 “こじらせ女子”にエール「必ず陽が差します!」

直木賞の最終候補になること4回を数える作家・姫野カオルコの、「映像化は100%無理」と言われた原作を映画化した『受難』。岩佐真悠子演じる…

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『受難』原作・姫野カオルコ、 “こじらせ女子”にエール「必ず陽が差します!」
  • 『受難』原作・姫野カオルコ、 “こじらせ女子”にエール「必ず陽が差します!」
  • 『受難』-(C)2013姫野カオルコ・文藝春秋/「受難」製作委員会
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  • 『受難』-(C)2013姫野カオルコ・文藝春秋/「受難」製作委員会
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  • 『受難』-(C)2013姫野カオルコ・文藝春秋/「受難」製作委員会
  • 『受難』チラシビジュアル -(C)2013姫野カオルコ・文藝春秋/「受難」製作委員会
直木賞の最終候補になること4回を数える作家・姫野カオルコの、「映像化は100%無理」と言われた原作を映画化した『受難』。岩佐真悠子演じる無垢なヒロインの局部に、まさかの“人面瘡”ができるという奇想天外な設定を思いついた姫野さんから、現代の性に悩む“こじらせ女子”へのエールが到着した。

本作は、修道院で慎ましい生活を送っていた無垢な女性・フランチェス子(岩佐真悠子)が、なぜ男女は付き合うのか? なぜセックスをするのか? という疑問に真剣に向き合い悶々とするうちに、彼女の大事なところに突然、人面瘡ができるという、何とも過激で、ブラックで、ユニークな物語。岩佐さんが、セックスをしたいと熱望する処女という難役にフルヌードも辞さずに挑んだことでも話題となっている。

旬のファッションに身を包み、男の話にかわいく適当に相槌を打って、カフェで恋愛トーク&モテ偏差値を競う…。そんな“ゆるフワ”な女子にはどうしても近づけずに悶々と過ごす“こじらせ女子”は、いまや流行語大賞にもノミネートされるほど、最旬の世相ワードだ。本作の主人公、フランチェス子もまた、大きく分類すれば“こじらせ女子”であると、姫野さんは言う。

「学生の頃、赤毛のアンが赤毛とそばかすに悩んでいることが、かっこいい悩みに過ぎて共感できませんでした。アンの悩みは誰かに相談できそうだけど、一日に鼻毛が30センチ伸びてしまう少女は、そんなこと相談できませんよね。それは人から見れば滑稽であるからこそ、当人の悩みは深いんじゃないでしょうか。悲しみはいつも滑稽さの中に寄生しているように、私には思います」と、姫野さんは語る。

“こじらせ女子”は、男性から性の対象として見られないのでは? と悩んでいたり、恋人がいない自分をダメな女と思ってしまったりする女子のこと。姫野さんは、そんな“こじらせ女子”に向けて、フランチェス子の物語を通して何を伝えたかったのだろうか。

「そういう人って30歳前後の人ですよね? “若い証”ではないですか。自分が恋愛の主人公でなくても、恋愛シーンにふれる機会があるから悩み傷つくわけで、若い証拠です。私のように年をとると、恋愛がらみで悩むことはゼロになりますから(笑)」と軽やかに言う。

「でもそういうテーマはずっと考えていたんだと思います。私自身の処女三部作、『ドールハウス』『喪失記』『レンタル』という処女が主人公の三部作があるくらいですから」と話す姫野さん。

そして、「当時私もそういう人だったので、この先このまま一人で白髪になって朽ちていくのかなと思っていたのですが、ある編集者が『夜明け前が一番寒いじゃないですか、これからじゃないですか』と言って下さったんですよ」と、切り出した。

「そんなに深い意味じゃなかったかもしれませんけど、私も『夜明け前が一番冷えるじゃないですか』とお伝えします。悩んでいる人はたくさんいらっしゃると思うんですけど、昔はそういう事さえ言えなかったんです。必ず太陽が昇って陽が日が差します! 」と、語気を強めて語ってくれた。

「“こじらせ女子”っていう言葉があるだけで、昔のこじらせ女子より助かっているからうちひしがれてしまわないで、明日を信じてください」と、フランチェス子のように悶々とする現代女子たちにエールを送る姫野さん。

最後に、自身もちらっと出演する映画『受難』に対してはこうコメントする。

「『××さんとつきあってたんだけど、ちょっと合わなくて別れて…』とかいうようなことを言う人が、世の中にはよくいます。でも『つきあってる』ってどういうことですか? 『ちょっと合わなくて』ってどういうことですか? 『えー、そんなこと訊かれても、つきあうっていうのは、つきあうってことでしょ』としか思えない人はラッキーな人。世の中には『つきあう』ということ自体がわからないアンラッキーな人だっているのです。声に出さないだけで、数としてはけっこういるのではないでしょうか。『受難』はそんな人のための作品です」。

『受難』は12月7日(土)より全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》

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