佐藤嗣麻子監督、「アンフェアは本当に“the end”。ふたりで新しいジャンルはあり得ます」

検挙率ナンバー1、バツイチ、子持ち、大酒飲み、そして無駄に美人――篠原涼子さん演じる女性刑事・雪平夏見の活躍を描く『アンフェア』シリーズが、…

最新ニュース
『アンフェア the end』』佐藤嗣麻子監督
  • 『アンフェア the end』』佐藤嗣麻子監督
  • 『アンフェア the end』』(C)2015 関西テレビ放送/フジテレビジョン/ジャパン・ミュージックエンターテインメント/東宝/共同テレビジョン
  • 『アンフェア the end』』(C)2015 関西テレビ放送/フジテレビジョン/ジャパン・ミュージックエンターテインメント/東宝/共同テレビジョン
  • アンフェア the end』』(C)2015 関西テレビ放送/フジテレビジョン/ジャパン・ミュージックエンターテインメント/東宝/共同テレビジョン
  • アンフェア the end』』(C)2015 関西テレビ放送/フジテレビジョン/ジャパン・ミュージックエンターテインメント/東宝/共同テレビジョン
  • 『アンフェア the end』』(C)2015 関西テレビ放送/フジテレビジョン/ジャパン・ミュージックエンターテインメント/東宝/共同テレビジョン
  • 『アンフェア the end』』(C)2015 関西テレビ放送/フジテレビジョン/ジャパン・ミュージックエンターテインメント/東宝/共同テレビジョン
  • 『アンフェア the end』』ブルーレイ&DVDスペシャル・エディション (C)2015 関西テレビ放送/フジテレビジョン/ジャパン・ミュージックエンターテインメント/東宝/共同テレビジョン
検挙率ナンバー1、バツイチ、子持ち、大酒飲み、そして無駄に美人――篠原涼子さん演じる女性刑事・雪平夏見の活躍を描く『アンフェア』シリーズが、その最新作『アンフェア the end』で完結した。このほど同作のブルーレイ&DVD発売にあたって、同シリーズの育ての親にして篠原さんとは“戦友”関係と言っても過言ではない佐藤嗣麻子監督がインタビューに登場! 篠原さんとの10年、『アンフェア』シリーズとの濃密な10年について聞いた。

2006年、当初は連続ドラマとして幕を開けた「アンフェア」。同シリーズが完結した今、「うれしいです。ほっとしています」と意外にも(?)清々しい表情を浮かべる佐藤監督。それもそのはず、同シリーズは先が読めないミステリアスな展開が毎回の特色で、陰謀と裏切りに彩られた先読み不能のストーリー展開が、ファンの圧倒的な支持を得たからだ。「シリーズ中は張っている伏線などを、ストーリーの“つじつま”が合うように常に覚えていなければならないことが多く、本当に大変でした。忘れていいと思うと、気が楽で(笑)」。

2006年に連続ドラマとして幕を開けて以降、スペシャルドラマ、劇場版2作と作品世界は広がり、2015年の“the end”まで10年間、気が休まる暇がなかったからだ。「ほかの仕事もしていましたが、アンフェア中心の生活だったことは確かです。一個の作品が終わると、またすぐ次のことを考えるような日々。もっとも篠原さんの“ご都合”で4年に1回のオリンピックみたいなサイクルでしたが(笑)、気が休まることはなかった気がしますね」。

完結編は集大成的な意味合いが濃いだけに、ファンに贈るセリフやシーンが随所にある。年下の男性とのやり取りに出てくる「馬鹿かお前は!」や「無駄に美人」という名セリフに加え、もともと家の中では裸ですごしているという設定にならい、篠原さんの全裸シャワーシーンも作った。「特に今回裸のシーンは必要だと思ってなかったので、最初はなかったんです。でも篠原さんの要望もあって、シャワーのシーンを入れましょうと。それで急遽、オープニングとエンディングに入れましたが、入れたことで集大成的な感じは出たかなと思います」。

ハードボイルドな作風に、雪平夏見というクールでタフな主人公像。ややもすれば女性層に苦手意識を持たれそうなキャラクター設定だが、篠原さんと女性同士の視点による共同作業で「魅力的な女性刑事に育てました」と佐藤監督は述懐する。「とにかくお客さんに嫌われないようにするということ気を使って、篠原さん自身も連続ドラマ時代から演じていたと思います。強い女性のキャラクターは女性に嫌われるとダメで、下手をすると嫌な人にも観えてしまう。そこへの気配りは“the end”の撮影中も怠ることはなかったですね」。

佐藤監督は連ドラ時代、脚本家として参加していたが、途中からは監督も手がけることに。雪平役の篠原さんと二人三脚の互助関係でシリーズを育て上げ、完結編は動員150万人を突破、興行収入も23.6億円を超す大ヒットを記録して有終の美を飾った。そこには言葉に出さずとも通じ合う、ある種の監督と主演の“共犯関係”があったと言う。「篠原さんとはお友だちですが、ベタベタするような間柄ではなく、戦友になりますかね。一緒に作ってきたので、それほど話さなくとも通じ合っている感覚はありました。本番中に撮影していてわたしが『もう一回お願いします』とだけ言うと、いつだったか『ああ、今のはよくなかったんだなってわかるんです』って涼子ちゃんが言っていたことを思い出しますね」。

 この10年間、プライベートの時間で飲みに行く機会もしばしば。ただ、そこでの会話で記憶に残っていることは、アンフェアのこと。まるで業務連絡のようになっても、「そういう時間があったからこそ、いい作品へつながった」と佐藤監督は回想する。「たとえば、ちょっとでも準備稿などができた時に、セリフ的な言い回しとかでアイデアをいただくことがありました。今回で言うと、一条(佐藤浩市)とのラブシーンは、当初はもうちょっと理屈っぽかったのですが、いろいろと話しているうちに理屈っぽくないように変更しました。おそらく、役者さん自身も自分の意見を言うことで作ることに参加している意識が強くなるので、モチベーションが上がるんじゃないかと思います。そうじゃないと、やらされている感が強くなると思うので、わたしは意見を聞くことはいいことだと思っています」。

 ともあれ、同シリーズのファンにとって“the end”になることは、本当に残念なこと。佐藤監督は、「終わってしまうと思われているうちに終わったほうがいいんですよ。まだやっていると思われ始めてから完結するのでは遅いというか、今が一番よかったと思います」と終了宣言をするが、今回で本当に終わりですか…? 「終わりです(笑)」ときっぱり。

 「ただ、雪平を演じている涼子ちゃんはシリーズを続行したいと撮影中は言っていた気がしますが、やることはすべてやってきれいにお話が完結している今はわからないです」と別れのあいさつをする佐藤監督。が、「ふたりでアンフェアじゃない新しいジャンル、ということであれば大歓迎です(笑)」ということは明言!新たな“共犯関係”に期待したい。
《text:Takashi Tokita》

関連ニュース

特集

page top