まず、89年生まれ、現在26歳のブリーは、『ルーム』で息子とともに[部屋]から脱出し、人生の再生に挑んだ母親を熱演して、アカデミー賞をはじめ各映画賞を制覇。一躍、時の人となった。授賞式後のアフターパーティでは、早速、幅広い交友関係で知られるテイラーたちと過ごしていたことも伝えられている。新星のごとく登場したかのように思われがちだが、両親の離婚後、6歳から演技をはじめ、9歳でデビューを果たしており、キャリアは長い。アメリカではトニ・コレットの娘役で出演したファミリードラマ「ユナイテッド・ステイツ・オブ・タラ」などで知られ、映画『スコット・ピルグリム VS 邪悪な元カレ軍団』『21ジャンプストリート』『ドン・ジョン』などでも印象的な役を演じてきた。また、シンガーソングライターとしても活動していた時期もある。
2013年に出演した珠玉作『ショート・ターム』で、居場所のない少年少女たちの短期保護施設のケアワーカーを演じ、ゴッサム賞などを数々受賞。そして、今回の『ルーム』では、7年間幽閉されていた女性を演じるため、食事制限や隔離された生活を自ら送るなどの徹底した役作りで挑み、見事オスカーも獲得。その姿には、“若き日のメリル・ストリープのよう”との声も上がっているほどだ。今後は、『キング・コング』最新作でトム・ヒドルストンやサミュエル・L・ジャクソン共演の『Kong: Skull Island 』(原題)やマーティン・スコセッシ製作総指揮の『Free Fire』(原題)などが控えている。『ルーム』の子役ジェイコブ・トンブレイ君とは、『スター・ウォーズ』トークですぐに打ち解けたそうで、役を越えても大の仲良し。そろって初来日した2人の動向も大きな注目を浴びた。
ちなみに、ブリーは2016年、アリシアは2013年に“ネクストブレイク枠”といわれる英国のBAFTAライジングスター賞にノミネートされているが、先日の予告編解禁で話題沸騰の『スーサイド・スクワッド』の要注目女子、マーゴット・ロビーもその1人(2015年ノミネート)。90年生まれ、オーストラリア出身の彼女は、祖父母の農場などで子ども時代を過ごし、10代のときには女優になる夢のために3つの仕事を掛け持ちしていたという頑張り屋。自国のTVドラマ「Neighbours」で話題となり、ハリウッド進出後はドラマ「PAN AM パンナム」などを経て『ウルフ・オブ・ウォールストリート』でレオナルド・ディカプリオの妻役を好演して、世界的に知られるようになった。