<2~3本目の期待の若手監督> カウテール・ベン・ハニア監督はチュニジア出身の女性で、日本ではアンスティチュ・フランセでデビュー作の『チュニスの切り裂き魔』(2013)が上映されていますね。新作『Beauty and the Dogs』が3本目の長編のようです。若いチュニジア人の女性が自らの権利と尊厳を賭けた一夜を過ごすことになる…。社会派なのかスリラーなのか、確かなところは分からないところが興味をそそります。
中国から2年振りのカンヌ参加となる『Walking Past the Future』のリー・ルイジン監督は、2014年の東京国際映画祭のコンペ部門に『遥かなる家』という作品で参加してくれた監督です(写真/右が監督、左で愉快に笑っているのはプロデューサーのファン・リーさん)。同作が3本目の監督作で、残念ながら受賞は逃したものの、僕は中国の新たな才能に間違いないと考えていました。同じように感じた配給会社の方がいらっしゃって、その後作品は『僕たちの家に帰ろう』というタイトルに変えて日本で劇場公開を果たしました。そのルイジン監督の新作がカンヌの「ある視点」に入るとは、本当に興奮します。