フランシス・マクドーマンド、「社会から放り出された者で助け合う」ノマドたちの集会に参加
クロエ・ジャオ監督の映画『ノマドランド』から、主演のフランシス・マクドーマンドが一般のノマドのなかに完璧に溶け込んだ本編映像が到着。
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今回解禁されたのは、マクドーマンド演じる主人公ファーンがノマドの友人リンダに誘われ、ノマドたちが集まってコミュニケーションを交わすイベント“RTR(Rubber Tramp Rendezvous)”に参加するシーンの一部。
最初は不安な表情を浮かべているファーンだが、リンダやイベントで出会った新たな友人スワンキーともに交流していくなかで、次第に笑顔を見せていく。アメリカ各地から実際のノマドたちが集まるイベントということもあり、本シーンには大勢のノマドたちが登場。イベントの主催としてトークをするボブ・ウェルズは「(社会から)放り出された者たちで助け合うしかない」とノマドたちに語りかけている。
プロの俳優はファーンを演じたマクドーマンドと、デイヴを演じたデヴィッド・ストラザーンのみで、ファーンと仲良く会話するリンダや、一緒に炊き出しに並ぶギプスをつけたスワンキー、ボブ・ウェルズを含むほかの登場人物は全員が一般のノマドたち。ノマドに自然に溶け込むマクドーマンに驚きを隠せない本編映像となっている。
ノマドの生き様をリアルに体現するための役作りのひとつとして、マクドーマンドは自らノマドの労働に身を投じたそう。「アマゾン社の発送センターで、アカカブの収穫工場で、観光客向けのカフェで、国立公園のキャンプ指導員として、ファーンであるわたしも、実際に働くひとたちに混じりながら、働きました。ほとんどの場合、一介の従業員としか思われていませんでした」と様々なエリアで労働に励んでいたことを告白。
さらに「高齢者が働くことの肉体的な限界と苦痛、と同時に、働くこと、キャンプ指導員として自然のなかで暮らすこと、生きる目的をもつこと、そして、こうした仕事から収入を得られることの喜びを演じようとしました」と役作りに込めた自身の想いを語っている。
クロエ・ジャオ監督は「マクドーマンドはいつまでも役柄について悩み続けるような女優ではありません。からだで理解していくタイプなのです。実際に手に触れて納得していくのです」と分析。マクドーマンドがノマドとしてリアルに息づいている様子を目の当たりにした海外評論家からは、「マクドーマンドの顔はまるで“動く国立公園”のようだ」との声が上がっている。
『ノマドランド』は3月26日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。