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杉咲花『市子』を紐解く謎解きは『羅生門』二面性を捉えた場面写真解禁

映画『市子』から、杉咲花演じる市子の二面性を捉えた場面写真が解禁。

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『市子』  ©2023 映画「市子」製作委員会
『市子』  ©2023 映画「市子」製作委員会
  • 『市子』  ©2023 映画「市子」製作委員会
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  • 『市子』  ©2023 映画「市子」製作委員会
  • 『市子』  ©2023 映画「市子」製作委員会
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  • 『市子』  ©2023 映画「市子」製作委員会
  • 『市子』  ©2023 映画「市子」製作委員会
  • 『市子』ポスター ©2023 映画「市子」製作委員会

観客から熱い支持を受け2度再演された人気舞台を杉咲花を主演に迎え映画化した『市子』。先だって行われた第28回釜山国際映画祭、第36回東京国際映画祭にも正式出品され、国内外の評価を集めている本作から、杉咲さん演じる市子の二面性を捉えた場面写真が解禁された。

3年間一緒に暮らしてきた恋人・長谷川(若葉竜也)からのプロポーズを受け、幸せ絶頂だったはずの市子は、その翌日忽然と姿を消す。ひとり残された長谷川は彼女の足取りと過去を追っていくが、徐々に周囲の人たちの証言によって浮き彫りになっていくのは、“長谷川が知ることのなかった”市子だった――。

この度解禁された2枚の場面写真は、まさに長谷川の知っている市子と、知らない市子の対比。長谷川が市子と共にした最後の食事は、彼女の作ったシチューだった。恋人と向き合い、幸せそうに食事をする市子の表情は、心が満たされているようでとても穏やかだ。

一方、窓の外に見える市子の表情は明るさを失い、何か覚悟を決めているように見える。長谷川には知られたくない秘密を抱え、市子は窓の外に飛び降り、彼の元を去っていく。市子という女性、市子の人生と運命とは――。彼女はどこから来てどこへ向かうのか。

この物語は、知り得なかった市子の真の姿を長谷川が追い求めていく中で、観客も彼の視点を通して“市子を知ること”を追体験する。それは、誰もが人生を通して経験する“他者を知り、理解すること”。

メガホンを取った戸田彬弘監督は「隣にいる人のことを簡単に分かったつもりになってはいけないんだな、ということをテーマにしました。第三者から話を聞くと、自分の知っている相手と全然違ったりする場合もありますし、他者のことを先入観で判断すべきじゃないと、僕自身も改めて思いました」と語っている。

同じ団地で育った幼なじみ、高校時代の同級生、かつての同僚、彼らの証言を基にゆっくりと浮き上がっていく市子の人物像。その記憶も証言も、どこまでが正しいか分からない、まるで謎解きをするようにひとりの人物に対して迫っていく様は、さながら黒澤明監督の歴史的作品『羅生門』のよう。戸田監督も「『羅生門』も事実を証明していく中で藪の中に入っていくという構成だったので、脚本作りのヒントにしました」と影響を受けたことを明かしている。

杉咲さん自身も演じながら「市子が自分に近付いてきてくれたと感じた次の瞬間には離れていってしまう。それがとても怖くもあり、体感した出来事を本当のものとして信じられる瞬間でもありました。その繰り返しが『市子』という映画だったような気がしています」とふり返る。

様々な角度から描かれる主人公、市子。数々の証言を基に浮き彫りになっていく真実には、人間の底知れなさが垣間見え、映画『市子』の最大の個性であり見どころとなる。

先日行われた東京国際映画祭での公式上映後には、「傑作としか言えない素晴らしい映画」「とんでもない作品を観てしまった」「最高以外の言葉が見つからない」「ずっと市子の人生を考えてしまう」「市子の何も言わない表情が忘れられない」とすでに映画ファンによる熱の高い声が沸きあがっている。

『市子』は12月8日(金)よりテアトル新宿、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。


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《シネマカフェ編集部》

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