大ヒット時代劇『オクニョ 運命の女(ひと)』で、王としての苦悩と人間的な弱さをにじませながら存在感を放っていたのが、ソ・ハジュン演じる明宗(ミョンジョン)だ。
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母である文定大妃の強い影響下に置かれながらも、王としてどうあるべきかに苦悩し、国と自分の運命の狭間で揺れる繊細な人物だった。

この明宗を演じたソ・ハジュンはもともと演劇の世界で活躍していた。デビューは2008年の『死んだ詩人の社会』という演劇だが、2013年の『オーロラ姫』でドラマ・デビュー。『オクニョ』は彼にとってその名を知らしめた出世作だった。
では、ソ・ハジュンは『オクニョ』以降、どのような道を歩んでいるのだろうか。
『オクニョ』後も連続ドラマを中心に着実にキャリアを重ね、2022年にはMBC『秘密の家 復讐と裏切りの時~』で主要キャストとして存在感を発揮。さらにこの作品で、MBC演技大賞の短幕ドラマ部門で男性優秀演技賞を受賞している。
華やかなスターというより、作品の中で着実に信頼を積み重ねていく実力派。その印象は、『オクニョ』の頃から変わっていない。
近年の話題作として挙げられるのが、2024年放送のKBSドラマ『血も涙もなく』と2025年放送のMBCドラマ『太陽を吞み込んだ女』。ソ・ハジュンはこの作品で、幼い頃に家族を失い、長い年月を経て韓国へ戻ってくるムン・テギョン役を演じた。復讐心や喪失感を抱える人物を軸にした作品であり、彼が持つ誠実な雰囲気に、より濃い感情の陰影が加わったような印象を残した。
さらに2025年3月には、新たな所属事務所との専属契約も報じられた。俳優として次の段階へ進む準備を整えていることがうかがえ、今後の出演作にも自然と期待が高まる。

年月を重ねた今、その魅力はさらに深くなっている。王のように静かな役も、強い感情を抱えた男も、どこか誠実に見せてしまうのがソ・ハジュンという俳優の強さだ。
『オクニョ』の明宗役で印象を残した彼は、いまもなお韓国ドラマ界で着実にキャリアを重ねている。派手さだけではない、本物の安定感を持つ俳優として。
文=森下 薫
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