昼下がりの学校のカフェテラスで、突然の自殺を遂げた女子高生・香奈。その場に居合わせたあんずは、その瞬間、香奈が不気味な歌を口ずさんでいるのを聞く。同じ頃、三流風俗雑誌の編集部員・陸は、街で、歌うと死ぬという“伝染歌”の噂を耳にする。10年前に発売された「僕の花」を聞いて歌ったものは、みんな自殺してしまう。ありがちな都市伝説にも思える噂であったが、何かに突き動かされた陸は、他の編集部員の力を借りながら、その謎を追いかける。あんずも香奈が最後に口ずさんでいた歌が気になり、学校の仲間と香奈の周辺から謎を追い始めるが――。