しんしんと雪降り積もる、寒い夜のこと。田舎医者は困り果てていた。すぐにでも十マイル離れた患者の元へ行かねばならない。そんなとき、突如彼の前に馬子が現れ、一瞬のうちに患者宅へと運んでくれた。これは神の救いの手なのか…? 部屋へ入ると、そこには脇腹に薔薇色の傷を咲かせた少年が横たわっている。と同時に、医者は自分の女中・ローザが馬子に手篭めにされてしまったことを思い出す。どうしようもない出来事ばかりを前にして、医者はただ立ち尽くし、こう思う。「騙された、騙された! 私はいつもこうなんだ」――。『頭山』の山村浩二が描く、とびきりポップで不条理な悪夢のアニメーション。
山村浩二