雑誌記者の富岡奈緒子は、カルト的な人気を集める今は亡き画家の郷田三郎のルーツを探るため、彼が生前暮らしていた東栄館へ取材のために訪れる。そこの住人こそ、郷田が描いた作品のモチーフになった人たちであり、東栄館こそが郷田の描いた世界、そのものなのであった。生前、郷田が屋根裏が好きだったことを耳にした奈緒子は、屋根裏に上がり、天井の隙間から館の住人たちの密室となった部屋を覗き見る。不倫の情事に耽る男女の肉体、娘を虐待する母親の姿、そして奥の部屋を覗くとそこには――!? 奈緒子は禁断の猟奇の世界を見てしまったことを後悔すると同時に、この館には底知れぬ恐怖が棲みついていることを悟る。
三原光尋