1978年10月12日、ニューヨークのチェルシー・ホテル100号室にて女性の刺殺体が発見された。殺されたのはナンシー・スパンゲン。元売春婦であり、ヘロイン中毒者であり、世界で最も有名なパンクロック・バンド「セックス・ピストルズ」のベーシスト、シド・ヴィシャスのガールフレンドであった。殺人の容疑で逮捕されたのはシド。だが、保釈期間中の1979年2月2日、彼はヘロインの過剰摂取により死亡し、この事件の捜査は打ち切られた…。1985年、シドの母アン・ベヴァリーは、作家のアラン・パーカーに息子の無念を晴らすために事件をもう一度調べてほしいと依頼する。1996年9月、アラン宛てに、息子の無実を証明してほしいと記された一通の手紙を残し、シドの母は自殺。以後、アランは事件の真相究明のために人生を捧げてきた。その調査の集大成として発表された、シド・ヴィシャス評伝「シド・ヴィシャス ノー・ワン・イズ・イノセント」を基に、182人もの関係者にインタビューを敢行し、ニューヨーク市警察の捜査資料を洗い直し、チェルシー・ホテル100号室で一体何が起こったのかを探る!
アラン・パーカー