幕末の動乱期、新撰組さえ恐れた薩摩の侍・中村半次郎(榎木孝明)。貧しい下級武士の家柄ながらも、その志は高く、武道に打ち込み、ついには明治新政府の陸軍少将にまで上りつめる。剣の腕は抜群で、常に私心はなく、情誼に厚く、節義を重んじた。京都での薩長の争いに始まり、戊辰戦争、西南戦争までの16年、西郷隆盛の傍らに常に立ち幕末維新の乱世を疾風のごとく生きた半次郎。人を愛し、故郷を愛し、日本を愛した男の姿とは――。
五十嵐匠