写真部に所属する高校生の飯塚月子は学校からの帰り道、姉の富江と会う。姉の美しさに陶酔した月子は姉の写真を撮り続けていた。しかし、その時、建設中の建物が落下し、富江は亡くなってしまう…。そして、悪夢のような瞬間から一年。月子はようやく普通の毎日が送れるようになっていた。そんなある日、月子は富江の知人である俊夫から写真撮影を依頼される。撮影をとまどっていた月子。そんな彼女の前に突然、死んだはずの富江が現れる。濡れた髪と禍々しい美しさを携えて――。
井口昇