秋の日、教会からは美しい賛美歌が聴こえる。オルガンを演奏している真梨子(柴草玲)は、40歳を迎えて更年期による体の変化、結婚、出産、家族、いままで遠ざけてきたものに戸惑いを覚えるようになった。そんなある日、教会に通う女性の申し出でバレエ教室のピアニストをすることに。訓練に励む清らかなバレエダンサーや演奏する喜びを知った彼女は、鬱々とした日々から逃げるようにバレエ教室へ通う。いつしかひとりの男性ダンサーを目で追いかけるようになっていた…。
井上都紀